もっとも、受け手が普段から、好んでこうしたカタカナ言葉や専門用語、略語を使うようなタイプなら、相手に合わせるほうが好ましいだろう。繰り返しになるが、シンプルに「見せる」のが良いメール。共通の言語を使ったほうが相手の理解が早く、確実になるからだ。
少なくとも自分の頭に中にある語彙ではなく、受け手の頭の中にある語彙を想像することを心がけたい。相手の好みそうな言葉、言い回しを使うのがGBP……いや、グレートなビジネスパースン……いや、素晴らしい社会人といえそうだ。
これは2つの理由で、イラッとするという人がいた。まずは「まわりくどい」という意見。
「丁寧に書いているつもりだろうけど、謙譲語がくどいメールが見られる。『送らせていただきます』『確認させていただきまして』『お返事させていただきます』……と同じメールの中に5回も6回も“いただき“が入る。いただきすぎ。くどい!」(出版・44歳)
「いただく」はまわりくどいので、できるだけ使わず、シンプルに「送りました」「確認いたします」でいいのかもしれない。
むしろシンプルなメールの方が好まれる
もうひとつが「距離が遠くなる」という意見もあった。
「もう何度も取引をしている関係会社の担当者で、一緒に飲んだりもしているのに、ずっと固い敬語のメールばかり送ってくる方がいる。『距離を取りたいのかな』と思ってしまう。イラッとくるより、少しさみしい」(サービス・48歳)
確かに敬語は、そもそも相手との距離をつくる表現だ。だからこそ「恐れ多い」「あなたを敬っています」という心象を与えられるわけだが、逆に言えば「それほど仲良くなりたくない」と受け取られても仕方ないわけだ。
つまり敬語ばかり使っていると、敬遠しているのでは、と思われてしまう。ときには内角にグイグイくるメールを送ってもいいかもしれない。
しかし、何度も恐縮だが、メールのみならずコミュニケーションは受け手次第、ということ。「ならば……」と、ビジネスメールに「!」などの記号や顔文字を入れると「ふざけている!」と怒る人も一定数いる。
その一方で、「さらっと仕事上のメールの中に顔文字を入れてくる方がいる。個人的にはふっと柔らかさを感じさせるし、感情も伝わるし、気持ちよくコミュニケーションができると感じます」(広告・40歳)という意見もあった。
“ストライクゾーンは相手によって違う“。あらためて、そんなルールを胸に秘め、相手がすぐ返信を打ち込みたくなるようなメールを投げ込んでいただきたい。
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