「メールは基本的に『相手に何かをしてほしい』ときに書くものです。裏を返すと受け手が『自分は何を求めてられているか』『何をすればいいか』がひと目でわかるのがベター。だから、本文の冒頭に”要旨”を書くことを意識するといいでしょう」(平野さん)
「宛名」「あいさつ」「名乗り」を書いたあと、「本文」に入るのがメールの基本。この本文に入ったら「要旨」、いわば“結論“をすぐに切り出す。
たとえば「パンフレットの修正のお願いしたくメール差し上げました」「スケジュール変更の件、承知いたしました」「ご依頼のあった資料が用意できましたので、添付ファイルにて送らせていただきます」といった感じだ。
また、メールを書く際には、「1行を長くしない」「文章の切れ目ごとに適度に改行する」「漢字を使いすぎない」「箇条書きをうまく使う」などの工夫をして、“文章がぎっしりと詰まっていない”印象を与えることも意識したい。適度に余白があるほうが、受け手にメールを読むわずらわしさを感じさせにくくなる。
「読ます」というより「見せる」イメージでメールを書くのが正解だ。だらだらと長い試合よりも、高校野球のようにテンポ良く進む試合のほうが、見ていても面白い。それと同じだ。
「読ます」というより「見せる」イメージを意識
ビジネスコミュニケーションの記事になると、必ず出てくるスタンダード……いや、定番ネタである。野手がフィルダー、盗塁がスチールと言われるように、現場に根付き、また人を「イラッと」させる局面がまだまだあるということだろう。
アジェンダ、イシュー、アグリー、エビデンス……。日本語の文章に唐突に入ってくるこれらのカタカナ言葉。「ビジネス・ルー大柴」になる人があまたいる、というわけだ。さらに以下のような声もあった。
「カタカナや専門用語を通り越してアルファベットを使うメールはイラッとくる。『MTGの件ですが』とか『後ほどFBします』とか。FBってフィードバック? フェイスブック? と聞くほうが恥ずかしいのもまた嫌だ」(メーカー・42歳)
最近はアルファベットの略語を使う「ビジネス・DAIGO」が増えている。特に上の世代には嫌われがちなので、気をつけたい。
日本語で表現できる言葉なら、誰にでも通じる日本語にしておくのは無難な解決策。前出のアジェンダなら「議題」や「予定」に。イシューは「課題」や「論点」に。アグリーは「同意」に。エビデンスは「証拠」や「根拠」として書くわけだ。
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