60歳で嫌気が差したならば「離婚」するべきだ 「熟年離婚」を躊躇する必要はない

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今までさんざん我慢してきて、もう無理だと思うのなら、何をためらうことがある?(写真:mits / PIXTA)
松下幸之助氏(パナソニック創業者)のもとで23年側近として過ごした江口克彦氏。若手ビジネスパーソン向けの連載として好評だった「上司と部下の常識・非常識」に続いて、「50歳からの同調圧力に負けない人生の送り方」について書き下ろしてもらう。

60歳になった夫のリタイヤ後に離婚することを考え、実行している妻が少なくないという。これはいいことだと思う。熟年離婚、大いに結構。一度は結婚したのだから、子どもがいるのだから、といった理由で我慢する必要などない。

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だいたい、どんなに気の合う夫婦だって、お互いにすべてをわかり合うことなど不可能だ。それで長い間、共に過ごしていれば、どうも合わない、結婚する相手を間違えたと思うようになるのも、自然のことではないか。

それを死ぬまで我慢する必要など、どこにあろうか。

我慢しながら、残りの人生を生きるのか

人生の折り返し地点に立ち、生活を共にすることに嫌気がさしたなら、とっとと離婚したらいいと思う。夫婦としての生活の中で「この人と合わない」「この人と一緒にいると疲れる」「一緒にいると苦痛だ」と思い続け確認し続けたのだろうから、これほど確かなことはない。

我慢しながら、残りの人生を生きることは、人間として残念至極であろう。人生は納得して終えることが大事。ならば、嫌いになった相手と、1つ屋根の下で暮らし続けることはないだろう。離婚しないまでも、別居でもいい。それが「真の夫婦愛」というものかもしれない。

とりわけ、女性、特に専業主婦の女性にとっては、こんなはずじゃなかった、最初は優しかったのにこんな人だとは思わなかった、ということが多いようだ。家政婦のような毎日。何回も別れることを考えたが、子どものために我慢し続けてきた。しかし、もうこの夫に縛られた生活はしたくない。自由が欲しい、と考えるのは当然である。

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