日焼けクリームと日焼け止めはどう違うのか

意外と知らない、初夏からの「すごい技術」

日焼けクリームと日焼け止めの仕組みとは?(写真:プラナ/PIXTA)
私たちの生活に潤いを与え、日々の暮らしを心地よいものにしてくれる「モノ」には、意外なほど“巧妙な”技術の裏付けがある。たとえば、これから夏を過ごすにあたって使用頻度が高まる「日焼け・日焼け止めクリーム」についてふと考えたとき、実は、私たちはこのアイテムの仕組みについて、ほとんど理解していないことに気付く。
新刊『雑学科学読本 身のまわりのすごい技術大百科』を著したサイエンスライターの涌井良幸・貞美両氏に、これから迎える夏場に大活躍するモノに備わった「すごい技術」について、イラストを使いながらわかりやすく解説してもらった。

日焼けクリームと日焼け止め

近年、ブームを経てすっかり普及した感のある「美白」。しかし、以前は「ガングロ」が人気の時代もあった。本当にファッションは移ろいやすい。そうはいっても、夏の海に似合うのは、いつの時代も、やはり小麦色の肌だろう。

だが、太陽の紫外線でむやみに肌を焼いては、とにかく皮膚へのダメージが大きい。そこで利用されるのが「日焼けクリーム」である。

ところで、「日焼けクリームを塗ったのに全然こんがりと焼けなかった」というのはまさに“あるある”の話だが、それは「日焼けクリーム」と「日焼け止めクリーム」を間違ったからだろう。当然のようだが、「止め」が入るか入らないかで、効果はまったく逆になる。

日焼けクリームと日焼け止めクリームの違いを理解するため、まず、太陽から放射される紫外線の性質を見てみよう。紫外線とは、光より波長の短い、すなわちエネルギーの強い電磁波だが、その性格から、UV-A、UV-B 、UV-Cの3種に分けられる。Cは大気で遮断されて地上には届かないため、日常生活で考えなければならないのは、A、Bの2種である。

Bのほうは波長が短く強烈で有害であり、肌に炎症(サンバーン)を起こさせる。Aは波長が長く穏やかで、肌を日焼け(サンタン)させる。小麦色の肌は「日焼け」なのだ。そこで、「日焼けクリーム」はBを妨げ、Aだけを通すのである。一方の「日焼け止めクリーム」は、AもBも両方妨げるものだ。

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