ゾゾ、「オーダー紳士服」販売に至った舞台裏 お試し価格2万円台、紳士服大手の株価は下落

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スタートトゥデイが販売するPBのデニム。ゾゾスーツでの計測データに基づき、一人一人にぴったりのサイズを届ける(編集部撮影)

――これまでのPBは(既存の複数の型紙の中から一番体型に近いものを選ぶ)パターンオーダーでの生産ですが、今回のスーツとドレスシャツは(顧客の体型に合わせてパターンから作る)完全オーダーです。

パターンオーダーでは対応しきれないくらい、膨大な数のパターンを用意しないといけなくて、事実上無理でした。(6月に発売した)オックスフォードシャツはパターンオーダーで数万以上のパターンを用意してやっていますが、もう限界です。

――新たなゾゾスーツの開発においては3億円でアイデアを買いましたが、こうしたオーダー生産の技術も外部から買ったアイデアがありますか。

一部あります。あるんですけど、(内容の)公表はできません。アイデアはあっても実際は作っていないとか、作ってみたけど実用化には程遠いとか、そういう方々が実はたくさんいる。一部の方と話を進め、アイデアを買ったり協業したりしています。

「見切り発車でなんぼだ」

――初代ゾゾスーツが量産化できず失敗したことは、やや見切り発車の印象を受けました。

そういう意味ではわれわれはつねに見切り発車です。新しくて誰もやっていないことにチャレンジを続けている会社なので、「見切り発車でなんぼだ」というところも正直あります。

ただご心配やご迷惑をおかけするので、気づいたら僕はいつも半分くらい謝っている気がします。その半面、喜んだり驚いたりもしてもらえているのかなと思うので、見切り発車が続く可能性はあります。ですが、果敢に攻めていきたいですね。

――ゾゾスーツでの計測の誤差を指摘する声も出ています。

エラーの数もリリース当初よりは減った。精度誤差も少なくなっているとは思う。一部で光の当たり方や、背景に映り込んだものの影響などでご迷惑をおかけしているケースが散見される。ソフトウエアの改良で日々よくなっているので、このまま頑張っていきます。

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