ZOZO、「スーツ」と「PB」で挑む世界一の野望 スタートトゥデイ前澤友作社長が激白
あらゆる体型の人にフィットする服を提供
――それ、今着ているのってゾゾスーツですよね……。
今日は何社か取材を受けているが、自分たちのPBのTシャツをずっと着ていて、そろそろ飽きてきた。こんな格好でインタビューに出た人はあまりいないと思う。ファッションメディアでは「前澤さんだとそういうことをやるだろうな」と予想されてしまうが、逆にビジネス誌の取材だったら面白いのではないかと。取材を受ける寸前に決めた。
――当初の予定より、ゾゾスーツの発送とPBの発売が遅れた理由は?
ゾゾスーツに対する世間の期待が私たちの想像を超えてかなり高く、スーツの精度をもっと上げるべきだと判断した。(ゾゾスーツの予約受付を始めた)昨年11月の段階では、特殊な体型の人が着た場合に採寸の精度に誤差が見られていたので、その改修・バージョンアップをする中でお時間をいただいてしまった。より高い精度が担保できたので、配送を開始する運びになった。
――PB発売までの経緯を教えてください。
「PBをやるぞ」と言い出したのが約7年前。自社のブランドをやるなら、規模の大きな、世界の人たちをターゲットにするようなブランドにしたかった。誰にでも着てもらえるベーシックな衣料がコンセプトだ。今回はデニムとTシャツでのスタートだが、すでカジュアルシャツや、ビジネスシーンで着用できるものも裏では作っている。ゾゾタウンに出店するブランドとかぶらず、多くの人に届けるブランドにしようという考えがあった。
ベーシックで安価な商品は、ほかのブランドと同じものを作っても意味がない。あらゆる体型の人にフィットする、サイズバリエーションの豊富な衣料にしようという考えが出てきた。あらゆる人々の体型を把握しないといけないが、一軒一軒自宅に訪問したり、どこかの会場に集まってもらったりして、採寸するわけにはいかない。
ネットを通じてお客様の体型データを集める方法はないか。いろいろな人の体型を測る採寸技術を世界中で調査しているうちに何年もかかった。そんな中、ニュージーランドのストレッチセンス社の伸縮センサーの技術を見つけた。これをボディスーツに当てれば、自分たちがやろうとしていることができるかもしれないと、一気に話が進んだ。その後、出資をして共同研究の後、ゾゾスーツが出来上がった。
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