ゾゾ、「オーダー紳士服」販売に至った舞台裏 お試し価格2万円台、紳士服大手の株価は下落

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――PBが発売されて半年余りですが、売れ行きの手応えは。

新作が出ると結構買ってくれますね。新作が出れば出るほどリピーターも増えますし、年間購入金額も増える、という予感があります。

――世界72の国・地域で販売も始めました。世界展開での課題は。

海外ではゾゾといっても誰も知らない。認知さえ進めば、「面白いことやっているね」と、ある層の方々には比較的早いタイミングで知れ渡る気がします。ただそこから利用いただいて、国内と同じように喜んでもらえたり感動してもらえたりするかはまだわからない。

やりたいアイテムは50~100点

――どう認知度を高めていきますか。

まず10万人の方にゾゾスーツやデニム、Tシャツを無料配布して、(測定から)一連の流れを体感いただく。感動いただけたなら、友達や家族に伝えるのもよし、メディアが記事にしていただけたらラッキー。そんな感じでとりあえずやってみようとスタートしました。

世界72の国・地域の皆さんの好みを把握しているわけではないので、「意外とこの国の方はぴったりと着るのが好きなんだ」とか、国や地域による嗜好性をちゃんと把握してデータ化することも大事。国ごと地域ごとに分析していく必要があります。

S・M・Lの既存サイズではぴったりの服が見つけられないという前澤友作社長(中央)の悩みが、PBの構想の原点だった(撮影:梅谷秀司)

――商品開発で重視する点は。

(PBは)デザイン性のある商品と違って定番ものなので、どんどんクオリティを上げていく。目に見えない努力をしていくことが大事です。やりたいアイテムは50~100くらい見えているので、それをしっかりと作っていく。

ベーシックを基本とすることを変えるつもりはない。将来的には入れたいロゴをプリントできるサービスなど、人が思うデザインの数ほどデザインが増えていく可能性はあります。ですから皆さんが将来デザイナーになるかもしれないですね。

――現在のPB生産は中国の契約工場で?

そうです。今後、国内の工場をなるべく自分たちでやりたいなという思いもあって。国内で自社工場を作ってみたいです。巨大な工場でなくてもよい。やっぱり自分たちのおひざ元にものづくりの現場があるのは大事なことだと思うので。そこのスタッフも自前で雇うなど、すべて自分たちでやるからこそ、われわれにしかできない強みになる。

現在は契約工場さんとは親密にやらせていただいているので、事実上われわれのものしか作っていないような工場もあります。

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