インターンに「右往左往」する前にすべきこと 内定への近道は、結局「学生の本分」だ

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次にやるべきなのは、「学生の本分」に力を注ぐことです。

大学の前期試験とゼミ活動に力を注ぐ

入社難易度の高い会社は、大学の成績を重視している

2019卒の学生の支援をしている中で、昨年までと大きく変化していると感じていることの1つは、「大学での成績を重視する」企業が増加したことです。

今年の学生の多くは、応募企業から「大学成績センター」への「履修履歴の登録」を要請されました(詳しくは「『就活に成績は関係ない』はすでに時代遅れだ」参照)。当然のことながら、企業は「履修履歴と成績」をチェックしているのです。

「大学成績センター」を活用している会社は同社のHPに掲載されています。たとえば、三菱商事、三井物産などの総合商社、電通・博報堂などの広告会社、日本生命・第一生命・東京海上・三井住友海上などの生損保会社、ソニーをはじめとした各トップメーカーが名を連ねています。

また、同プログラムを利用している会社の声として、「やりたいことだけでなく、やらなければいけないこと(本分)にもどのように取り組んできたのかが見えるようになった。学業と課外活動の両面から質問していくことで、以前より会話の幅が広がったと感じる。 <総合商社/電気機器メーカー 他>」といったコメントが紹介されています。

実際に、私が就活を支援してきた学生で、入社難易度の高い複数の会社から内定を獲得した学生の特徴は、コミュニケーション能力が高いと同時に大学の成績が良いことでした。

文系学生の場合、多くの大学では3年の4月からゼミ活動が始まり、夏休みには合宿や小グループでの共同論文の作成にとりかかることも少なくありません。そうしたゼミに所属していれば、来るべき本選考で、力を入れた学業としてその活動内容を語れます。そのため、ぜひとも学業やゼミ活動に力を注いでいただきたいと思います。

本選考では、エピソードのレベルが何よりも優先される

部活・サークル活動を1年次から継続している学生にとって、大学3年次は執行代として「リーダーシップ」を発揮できる大切な時期です。体育会に所属する学生にとっては、いよいよレギュラーとして活躍する時期ですし、文系の部活・サークルに所属する学生にとっては、リーダーとして所属団体を牽引することが求められています。

一般に、社会人は3年1サイクルで仕事に取り組む方々が多いものです。1年目は、先輩の指導の下、仕事に必要な知識やスキルを身に付ける。2年目は、それまでの仕事の問題を改善したり、新しいことに取り組む。そして、3年目に、それまでの経験を踏まえて花を咲かせ果実を実らせるのです。

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