女性を「グループ」として扱う日本企業の偏見

先進的企業は「個人差」に着目している

企業は女性をグループとして見がちだが…(写真:xiangtao/PIXTA)
日本版「静かなジェンダー革命」が進行しているという。『21世紀の女性と仕事』を書いた日本女子大学人間社会学部の大沢真知子教授に詳しく聞いた。

静かなジェンダー革命

──米国では1970年代後半から1980年代前半にかけ、「ジェンダー革命」がありました。

結婚か仕事かという二者択一ではなく、家庭も仕事も両立させる、新しい生き方をする女性が増えた。結婚しても女性が子育てをしながら仕事をして、その仕事もキャリアや能力を生かしていくものだ。男性も家事をしたり育児をしたりして、性別役割分業を脱する「意識の変革」が進んだ。10年ぐらいかけて、静かな革命という形で「ジェンダー革命」が起きたのだ。

この新しいステージを今、日本の女性も迎えている。まだ全体像が見えにくいが、セクハラ問題が象徴するように若い層は確実に力をつけてきていて、おかしいことをおかしいと言える力もある。若い世代から変わってきている。

──全体像が見えにくい?

実はかなり個人差がある。必ずしも「上方婚」を望むのではなくて、相手の社会的ステータスや経済的な余裕を重視するより、気が合う、あるいは話しやすい、といった基準で結婚相手を選んだりする。同時に階層差も結構見られる。この動きを新しい発想でとらえないと、企業としてもうまく女性人材を育てられないのではないか。

──特に就職氷河期世代に顕著ですか。

2010年ごろから働き方の選択肢が増えた。子どもを育てながら働く女性たちが定着していく。静かかもしれないが、今起きていることは価値転換を含めた大きな社会の変化につながっている。社会にある今までの価値観で人生設計をすると、逆にこんなはずではなかったと裏切られることにもなる。厳しくもあるが、自らの意識も変えていかないといけない。

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