「ZERO(原点)にかえって、はじめる。世の中の様々なことをZEROから考え直してみる」というコンセプトで始まった同番組は8年目を迎えた今、どのように作られているのか――。2代目チーフプロデューサーの伊佐治健氏に聞いた。
なぜ、櫻井キャスターが「原発」現場に行ったのか?
「NEWS ZERO」の特徴は、キャスターである櫻井翔氏が担当するニュースで話題のトピックの背景を追求する「イチメン!」のコーナーや、同じくキャスターの桐谷美玲氏が担当する「my generation」という10代、20代の間で話題のニュースや活躍している人物を伝えるコーナーにある。若い曜日担当キャスターが同世代に向けて“同年代ならではの視点を交えながら”報じており、これまでのような有識者中心の堅いニュース番組とは一線を画している。
テレビのニュース番組は「公共性」と「視聴率」という真逆の命題を追求するという難しさがあり、さらに「ZERO」ではテレビ離れが話題になる「若い世代に届ける」というコンセプトを掲げる。そうした厳しい中でも、伊佐治氏は「それぞれ並立は可能」と言う。その象徴とも言えるのが、3月11日に放送された櫻井キャスターのリポートだ。原発事故帰還困難区域である福島県大熊町を訪れ、防護服を着ながら、町役場の人とともに「昔の写真」と「現状」を照らし合わせて、震災2年後の現実を伝えた――。
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