東京ステーションホテルの客がアツい理由 「帰りたくない!」など熱いコメント続出

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東京だけでも、星の数ほどあるホテル。どれも大差ないと思ったら、大間違い。一歩足を踏み入れれば、そのホテルにしかない、魅惑のストーリーが展開している。
レジャーとしてのホテルを知れば、より日常が楽しくなるはず――。この連載では、注目のホテルの総支配人を訪ね歩き、知られざるホテルの物語を発掘していく。
東京駅丸の内口に位置する東京ステーションホテル
JR東京駅丸の内駅舎の東京ステーションホテルが、昨年10月の新装開業から1周年を迎えた。旧館の創業は、中央操車場(現在の東京駅)が開業した1914年の翌年、大正4(1915)年にさかのぼる。
江戸川乱歩や松本清張など、多くの文豪に愛されたことで有名で、東洋経済の社長も務めた故・石橋湛山元首相が組閣のための密談に当ホテルの一室を使ったなど、数々の逸話を持つ。
復元して現在も営業を続ける重要文化財としては日本で唯一。客室数は150室と決して多くはなく、天井は3メートル台と高い一方、20平方メートル台の狭い部屋も多い。だが、東京駅そのものとも言える立地と、その割に驚くほど静かな室内の独特の落ち着きに、訪れる人、訪れ“たがる”人が後を絶たない。
ターミナル駅のホテルであり、日本人にとっていつかは訪れたい、“人生のターミナル”と言っても過言ではない東京ステーションホテル。その魅力の秘密を、藤崎斉総支配人に語っていただいた。

――東京ステーションホテルも新装開業から1年が経ちました。振り返られていかがですか?

まず、事業成績については、おかげさまで期待を上回る結果を残せています。理由は、端的に言えばお客様に支えられたということにほかならないと思います。

1年経って、相当の方がリピーター化されていて、そうした方々には私が直接カードを書いていますが、4~5回目の方もいらっしゃる。それが事業成績の安定化にもつながっています。

本当にすばらしいお客様に来ていただいている。それが本当にありがたいですね。

――すばらしいというのは、具体的にはどういう……。

SNSの多言語のコメント解析などもしていて、リアルタイムで私のスマートフォンに飛んでくるようになっています。それで、あるネットの書き込みで見つけたのですが、その方は世界中を旅行されている方で、「このホテルも話題だし一度泊まってみたかった。この間行ってきました」と。

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