驚いたことが2つあります、と書いてあって、ひとつは「廊下が長い、こんなに横導線が長いホテルは初めてでした(笑)」と。
そしてもうひとつは、「お客様の質がすばらしい」と書いてあったのです。これは、横導線が長いことにも起因すると思いますが、お客様同士がすれ違う場面がけっこうありますね。そのお客様がすれ違う時に「お客様同士であいさつを交わしているホテルを私は初めて見た」と。
ホテルのクラスは客が決める
――確かに、あまり一般的ではないかもしれませんね。
登山で「こんにちは」と声をかけるほどではないにしても、軽く会釈をしたり、「おはようございます」と声をかけ合う場面は、私どもも体験しています。
ふつうはちょっと照れくさいし、非常にプライベートな空間なので、遠慮することもあるとは思います。でも、自然とあいさつをする雰囲気にさせる。お客様の自然なあいさつが、このホテルの魅力になっていく。そういうお客様がいらっしゃることによって、本当にすばらしいホテルになりつつありますね。
――客の世代は、ほかの平均的なホテルより高いのでしたっけ。それとも若い?
ベンチマークをどこに置くかにもよりますが、たとえばオークラさんに比べれば、私たちのほうが若いと思いますよ。隣の帝国ホテルさんよりも若いかもしれません。ただ、外資系の、たとえば香港系のホテルに比べると少し高いかもしれないですね。
都内の客層の平均年齢みたいなデータを見たことはないです。クラシックなホテルとして再開したことで、シニアの方たちが殺到されているようなイメージがあるかもしれません。当初は確かに目立ちましたが、最近はやはり女性同士であったり、カップルの方たちも非常に増えています。SNSを解析すると、割と若い方の発言が目立ちますね。
メディアの「ホテルランキング」では、安くて客室数の多いホテルの利用が多く票を集めるので、どうしても高額ホテルは不利です。ただ、「泊まってみたいホテル」では、私たちがかなり得票していて、世代も幅広かった。あれはうれしかったですね。
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