不倫相手に捨てられた失意から立ち直る妙薬 「死にたい」という思いを抜け出すためには?

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あなたは、横暴な夫に20年も耐えてきたのですね。それ以外のご苦労も、さぞかし多かったこととお察し致します。とはいえ、それらの辛(つら)いことのすべてを覚えていないと思います。子育てをしながらの月日は、そればかりで悩んでいられるほど、悠長な生活ではありませんでしたからね。新たな苦労が次々に起こるので、前の苦労に関わってばかりはいられなかったのではないでしょうか。

幸い、あなたの離婚は成立しました。次は、良いことを行うことで、この苦しみから脱出するときです。

「時間が薬」という人は多いです。どんなに強烈な悲しみも、時の経過とともに別の形になり、人は耐えられるようにできているというのです。もしこれが神様のなせる技なら、本当に神様は上手く人間を作ってくださったものです。忘れることもあるでしょう。バカらしさに目覚めたり、悲しみの中にもその奥に潜む大切な光を見いだす人もいるでしょう。ともかくあなたがこれからも何十年にもわたってその医師に振られたことだけを考えて生きる方が、難しいのです。

大恋愛も時間が経つとウソのようになってしまう

私は、「結婚できなかったら心中する」と、両方の親の前で泣き叫んで、今にもそれを実行しそうな勢いだった二人が、結婚後すぐに離婚したのを見ています。

また有名な女優さんで、これもまた超大物男優さんに振られて、服毒自殺を図った人がいました。彼女は運ばれた病院で一命をとりとめ、そのときの担当医と結婚しています。その後離婚し、別の男優さんと大恋愛をしてさっさと再婚し、現在に至るまで数十年間を幸福に暮らしています。あの命を懸けた恋はなんだったのでしょうか。

彼女を恋多き女性として解釈するよりは、死ぬほどの悲しみにも限りがあることに注目したいと思うのです。

何の落ち度もないのに、事故や事件などで大切な人を亡くした人たちの悲しみを考えてください。一生、その悲しみの中で悲しんでだけいても仕方がないと思われるその悲しみの中から立ち上がり、その喪失を無駄にしない生き方を、力強く歩んでおられる方々は、本当にたくさんいらっしゃいます。

そのような悲しみに遭っていない者は、その方たちの悲しみに寄り添うことなく、何も学ばず、無関心でいていいのでしょうか。そんなはずはありません。

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