不倫相手に捨てられた失意から立ち直る妙薬 ｢死にたい｣という思いを抜け出すためには？

まして失恋の失意を知らない人など、探す方が難しいはずです。「大病と大失恋と大貧乏を知らない者は一人前ではない」と、まことしやかに言われたほどです。それに今時、ドラマや小説でも失恋では死にません。

あなたも一歩、歩を進めるしかありません。それも将来につながる、あなたのためになる一歩なのです。

新しいことに挑戦しよう

うつ病や過呼吸を、気力で治せというのではありません。でも自分はこの病気にかかっているからと、その治療だけに生きるのは、病気をますますこじらせるだけです。病の程度にもよりますが、不倫を2年もできるほどの元気があったのですから、少しずつ無理にでも、他の何か、打ち込めることに挑戦するべきです。そうしないと逃げた魚（逃げてくれた魚）がますます大きくみえるだけで、病はこじれる一方です。

突然ですが、尾崎紅葉の「金色夜叉」では、失恋した間貫一は復讐心に燃え、おカネ儲けに専念しました。ゲーテは小説を書き（「若きウェルテルの悩み」）、その中で自分を自殺させて鬱憤を晴らしたそうです（実際の彼は60歳で、シャルロッテの訪問を受けているらしいですよ）。

間貫一にもなれず、ゲーテの才能もない平凡な私たちができることといえば、どのようなことでしょうか？

離婚されたあなたですから、たとえ金銭的な心配がない離婚だったとしても、通院しながらできる簡単な仕事を持つのはどうでしょうか。あれこれ考えて何もしないよりは、自分の責任を増やすことで、一歩でも前に進むのです。

引きこもりだったご長女は、もう大丈夫なのでしょうか。元気になられたとしても、あなたがそのつまらない男と不倫中、疎かになっていたであろう母親としての役割にぬかりはありませんか？

そんな気分ではないでしょうが、名画や名作に触れてみるのはどうでしょうか。気分転換になるかもしれませんし、これではいけないと思うきっかけになるかも知れません。映画「マディソン郡の橋」（1995年米映画）はどうでしょうか。主人公たちは一度だけ関係を結びました。それも一度で、その後女性主人公は、4日間留守だった家族が戻ると何事もなかったように平常の生活に戻ります。それがいかに責任ある重い決断であったかが、そのあとで分かります。

その医師のつまらなさや関係のつまらなさに気づく意味でもお勧めです（メリル・ストリープとクリント・イーストウッドが、あなたに何かを教えてくれるように思います）。ついでにと言っては何ですが、「きみに読む物語」（2004年同）もお勧めです。いっぱい泣いたあと、“本物の人”と出会いたくなる映画です。

「こんなすばらしい人に振られたなら、生きる意欲をなくしても当然だ」と思われる人に振られたら、またご連絡ください。死ぬの生きるのは、そのときになって考えましょう！