実践!認知症を防ぐ超シンプルな3つの習慣 脳の健康を守れば認知症リスクは下げられる

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瀧氏は人と交流することも認知症予防につながると語る。そのメカニズムについて、瀧氏は次のように解説する。

「私たちは普段、自然に人と交流しているように思えるかもしれませんが、人と交流するというのは、脳のあらゆる領域を使う行為です。人と話したり、人の話を聞いて理解したり、人を気遣ったり、思いやったり、あるいは人と協力して何かをしたり……。このように常に脳の認知機能を使うことで、衰えを防ぐことができるのです」

確かに人と話すときには、言葉以外にも、相手の表情や言外の雰囲気なども含めて相手の意図を理解しようとする。そのとき、私たちの脳は俊敏に働いており、なるべくその状態を絶やさないことで、認知機能の低下を防ぐことができるのである。

社交性がもたらす認知症の軽減効果

現に、瀧氏が視察したある施設では、非常に興味深い現象が起こったという。その施設には、月に一度、20人ほどの高齢者が集まって、料理をしたり、運動をしたりと、一緒に楽しくときを過ごすという。

「実は20人のうち、18人には軽度の認知症の症状が現れていたのですが、この施設のアクティビティに加わるようになって3年後、16人には症状の軽減が見られたのです」

すでに症状が出ている人に軽減が見られたということは、予防効果は言うにおよばないだろう。瀧氏は言う。

「今も老後も一人寂しく過ごすより、誰かと一緒に、楽しく過ごす時間をもつことが最高の脳への栄養です。互いに楽しく交流し、思いやれる関係を築くことが重要なのです」

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