バブル世代が考えるべき「老後3つの選択肢」 60歳が近づいてからでは遅すぎる
サラリーマンも50代、あるいはそれ以上になると、重要なポストに就き、忙しくも日々充実している人は少なくないと思います。その一方で、60歳までのカウントダウンが始まり、「自分も年を取ったな」と感じる人も多いのではないでしょうか。
「若い社員にはまだまだ負けたくない!」と思いながらも、仕事の処理速度や発想力、体力で差を感じることが増えたりします。こうして自らの衰えを実感することで、退職がだんだん待ち遠しくなってくるのだそうです。「バブル世代」の人たちはこれからこんなふうに感じるシーンが急速に増えると思います。
妻のホンネは「家に一日中いられたらたまらない」
仕事中心で過ごしてきた人ほど、趣味といえるものが特になく、たまに飲み会に参加する以外は真っ直ぐ帰宅する人が多いようです。羽目を外すことも、無駄遣いすることもなく、仕事同様に家庭も大切にしている人の大半は、老後は夫婦水入らずなんて考えていたりします。
ところが、妻のホンネは、夫の思いとはかけ離れたところにあるものです。なぜなら、まじめな夫を持つ妻ほど、「自由になりたい」願望を強く持っているからです。いつも寄り道もせず、決まった時間に帰ってきて夕食を食べる夫に、たまには外で食べてきてほしいものなのです。こうした夫婦間の気持ちのズレは、年を追うごとに少しずつ広がっていきます。
年々責任が大きくなり、早出、残業などが当たり前で、長時間働いている人が多いのもこの世代の特徴でしょう。家族にとっては、いつも家にいないのが当たり前になっています。そのため、夫が定年間近になると、妻は「夫がずっと家にいたらどうしよう」とそわそわするものです。明るい老後に向けて退職を心待ちにしている夫とは裏腹に、不安な気持ちを抱いている妻は少なくないはずです。
大手家電メーカー勤務だったAさん(現在64歳)夫妻も、こうした典型例です。もともとAさんは60歳で定年退職するつもりでした。ところが、家族の希望もあり、娘が大学を卒業するまで働き、2年前の62歳のときに念願の退職日を迎えました。
Aさんは大学を卒業して以来、同じ会社でずっと働き続けてきました。そのため、達成感いっぱいで仕事を辞め、ようやく手にした自由な時間を楽しむつもりでいたのです。しかし、いざ自由な身分になると、何をどう過ごしていいのかわからなくなったそうです。
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