実践!認知症を防ぐ超シンプルな3つの習慣 脳の健康を守れば認知症リスクは下げられる

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さらに瀧氏によると、好奇心をもって取り組めば、記憶力が高まるという。

ワクワクして取り組むことは脳の最大の栄養

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「アメリカで行われた、ある調査では、好奇心をもって取り組むとドーパミンが分泌され、記憶力が格段に高まる、という結果が出ています。『あれも知りたい!』『これも知りたい!』とワクワクして取り組むことは脳の最大の栄養といえるでしょう

ドーパミンといえば、快感ややる気を司る脳内神経伝達物質だが、これが好奇心をもったときにも分泌され、記憶力アップに関係するというわけである。しかも「好奇心は、短期的な記憶力だけでなく、長期的な記憶力も高めることがわかっています」と瀧氏は話す。

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好奇心は、ワクワク・ドキドキとセットだ。瀧氏はさらにこう話す。

見る、聞く、嗅ぐ、触れる、味わうという五感で得た情報は、脳の扁桃体という小さな領域に送られます。ここで快・不快の感情が生まれます。先ほどのドーパミンも、この扁桃体から分泌されます。実は、この扁桃体は海馬のすぐ横にあるのです。だから強い感情を伴う出来事は鮮烈に記憶されると考えられています。

好奇心でワクワク・ドキドキしながら取り組むと、脳の扁桃体からドーパミンが分泌、より強く記憶されるというのも同様の仕組みです。知的好奇心が脳の栄養ですから、ワクワク・ドキドキできる趣味をもつことは、認知症予防に直結するといえます」

脳のタンパクのゴミが原因で引き起こされる認知症は、簡単な有酸素運動、社交、そして何かに好奇心をもって取り組むことで、予防できる可能性があるのだ。

ムーギー・キム 『最強の働き方』『一流の育て方』著者

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Moogwi Kim

慶應義塾大学総合政策学部卒業。INSEADにてMBA取得。大学卒業後、外資系金融機関の投資銀行部門にて、日本企業の上場および資金調達に従事。その後、大手コンサルティングファームにて企業の戦略立案を担当し、多くの国際的なコンサルティングプロジェクトに参画。2005年より外資系資産運用会社にてバイサイドアナリストとして株式調査業務を担当した後、香港に移住してプライベート・エクイティ・ファンドへの投資業務に転身。英語・中国語・韓国語・日本語を操る。著書に『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』と『一流の育て方』(母親であるミセス・パンプキンとの共著)など。『最強の働き方』の感想は著者公式サイトまで。

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