善や悪ではなく、自然の摂理
政治家の所属する政党も組織ですから、
・大集団の中で、同じ価値観の仲間が小さな集団を作る
のは、自然の摂理。さらに、その小集団が若手の育成を担っていたりします。昔の自民党では永田町のしきたりや、自分の意見を主張する術など
《すべては派閥の中で教えてもらった》
議員も多かったようです。
誰かの派閥に入ることが「悪」とは限りません。派閥に育てられ、その後、立派に大臣として活躍している議員はたくさんいます。それでも、世間は組織内に派閥があることを嫌います。脱派閥イコール「クリーン」「正しい政治」ととらえる報道が目立ちます。もし、若手議員を囲い込むような行為をベテラン議員が行うと、
「時代に逆行した行為である」
と非難ゴウゴウ。当方は、派閥の存在に過敏になりすぎている気がしてなりません。派閥の功罪を理解して、派閥のいい面は生かしていくべきではないでしょうか?
派閥のない会社はほとんどないという現実
ちなみに、ある議員と話したときに、
「派閥争いなんて政治の世界より、一般企業のほうが激しいのではないですか?」
と指摘されたことがあります。
当然といえば当然ですが、会社の中にも派閥は存在しています。役員同士の勢力争いでできた派閥、女性社員同士の力関係を示す派閥、同郷同士で集まった気軽な派閥……。ある程度の会社の規模になれば、存在するケースが大半です。
役員同士の勢力争いにかかわる派閥なら「将来の役員候補」と目される一部のエリート社員だけに「派閥に入らないか」と声がかかります。そうした上層部の話でなくても、
《組織でリーダーシップを発揮したい》
と思う人が周囲にいると「一緒に会社を変えよう。同じ想いの同僚を集めて一大勢力を形成しようぜ」などと声がかかり、派閥らしきものとかかわりが生じることは多々あります。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら