IT会社で新人研修を担当するIさんは、研修の最中でトイレに立つ新入社員をよく見かけるという。
「昨年も、各部署の部長が仕事内容を説明するときに、開始30分も経たないうちに、2人の新入社員が途中でトイレに行きました。その研修は2時間通しの予定でしたが、結局、途中でトイレ休憩を入れることに。ある部長は『今の子は2時間もたないのか』と憤慨していました」
生理現象はやむを得ないこともあるが、大学時代のように、「休憩時間は友人と話していたので、トイレに行きそびれた」「興味のない話の時にトイレに行けばいい」などというようでは、社会人の自覚が足りない。トイレは休憩中にしっかり済ませておこう。
教わるときは何度も聞くことのないよう、メモを
『ゼロから教えて 新人教育』の著者で、研修会社M’sコミュニケーション代表取締役の大部美知子氏は、最近の新入社員は、「一度、教えたことを覚えておらず、何度も同じことを聞く人が多い」と指摘する。何度も聞くということは、教えてくれた先輩の貴重な時間を奪う行為であり、嫌われても文句はいえない。
何度も聞く人に共通するのは、教えてもらっている時に、メモをとらないことだという。「わからなければあとでネットで調べればよい」と思っているから、メモをとらないのかもしれない。しかし、各社の仕事のノウハウがネットに載っていることはない。メモをとる習慣をつけておきたい。
電車に乗ったらすかさずスマホ、信号待ちでも何気なくスマホ、歩きながらでもスマホ――というように、少しでも時間ができると、無意識にスマホをチェックするクセがついている人は多いだろう。しかし、会社ではそのクセを出さないよう、気をつけたほうが良い。
たとえば、「会社の廊下で歩きながらスマホを見ていて、前から歩いてきた部長や課長を無視して通りすぎてしまう」「ランチに連れていってもらった時、先輩の話を聞かずに、チラチラスマホをのぞいている」といったことがあると、常識のない新入社員だと思われる。
「昨年の新入社員が、外での仕事中に携帯で野球中継をこっそり観ていて、お叱りを受けていた」(広告会社・Kさん)などというのは、もちろん論外だ。
システム会社に勤めるシステムエンジニアのWさんは、かつて、こんな新人を見たという。
「入社して数カ月後に、いきなり金髪にしてきたのです。私たちSEは、システムの導入にあたり、客先に常駐しないといけないので金髪などご法度。社長が激怒しすぐさま、黒く染め直していました」
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