日本の企業人は、「日本」にこだわりすぎる JTのエースと語る、日本企業のこれから(下)

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 本連載では、ベストセラー『武器としての決断思考』『僕は君たちに武器を配りたい』の著者で、エンジェル投資家の瀧本哲史・京都大学客員教授が、各界で新たなロールモデルとなる注目の若手と対談、これからのビジネスパーソンと日本企業の生き方を探ります。第1回目は、JTで異例のスピード出世を遂げ、37歳にして経営企画部長に抜擢され た筒井岳彦氏をゲストに迎えます。

※ 対談(上)はこちら:JTのプリンスは、37歳の経営企画部長

JTの社風自体は昔から先進的

瀧本:JTはもともと国営企業ですから、古い習慣が残っていたと思うのですが、なぜこんなに変わったのでしょうか。海外で事業を展開せざるをえなくなったため、強制的に文化が切りかわったのでしょうか。

筒井:会社の中のいろんな世代の方々と議論すると、そんなに今と変わらないと感じます。JTは外からみると固い古い役所のような会社に見えるかもしれませんが、この会社を引っ張ってきた人たちは、ある意味かなり過激な人が多い。

たとえば、昭和43(1968)年には、この会社の未来像についてすごく深い長期計画が策定されていて、その時点ですでに、民営化する意義や、海外進出の必要性などを記しています。

瀧本:確かに、明治初期のたばこのマーケティングはかなり先進的です。そうした歴史も含めて、かなり先端的な会社だというイメージも僕の中にもあります。

筒井:そうですね。会社全体が先進的、と言うにはまだ道半ばですが、先進的なアイデアや、社員の何かをやりたいというエネルギー、気持ちを重視してくれる会社ではないかと思います。最近の例で言うと、国際会計基準を2011年度の年度決算から導入していますが、新しいものに取り組むことに関しては前向きです。

瀧本:なるほど。

筒井:私が入社した17年前と比べて、JTはグローバル化しましたが、社風がガラッと変わったかというと、必ずしもそんなことはないと思います。

瀧本:では、筒井さんの経営企画部長への抜擢も、同業、同クラスの会社に比べてちょっと変わった人事に見えても、JTではさほど驚くべきことではない?

筒井:おそらく、昔からの社風がもっと目に見えるようになってきたのでしょう。37歳で経営企画部長というのは、会社の中で同格の人たちと比べると、圧倒的に若いことは確かです。周りの先輩たちから「おお! あの筒井が経営企画部長かよ」と冷やかされることはありますが、「何だ、この人事は」「あんなやつにできるはずがない」といった議論は、少なくとも僕の耳には入ってきません。

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