山本さんは、ワールド・イン・アジアの代表に就任してからは、被災地にいることが多くなった。
MITで学んだ「現場で支援される側の声を聞く、支援する側の論理で支援しない」ということを、実践しているようだ。時には、障害者の方々と、時には、エスニックマイノリティの方々と向き合いながら、支援する側、される側の双方にとってプラスとなるビジネスを立ち上げようとしている。
しかしながら、社会貢献とビジネスを両立させるのはとても難しい。
ソーシャルビジネスと一言で言っても、ビジネスとして成り立っている企業は世界的にも少ないと聞く。そのぐらい発展途上の分野なのだ。MBA取得後、アフリカで社会的企業を立ち上げたが、家族の反対に遭い、志半ばで挫折。先進国に戻って、大企業に就職した、というような例は枚挙にいとまがない。
だが、山本さんは、東北からひとつでも多く成功企業を輩出するべく、日々、被災地を走り回っている。その毎日の活動報告を聞くと、頭が下がる思いだ。
ビジネススクールでは、「自分の本当にやりたいことを追求しなさい、そして、それにすべてを懸けなさい」と教える。
MITにMBA留学しなければ、すべてを社会貢献活動に懸ける勇気は生まれなかったかもしれない。
そういう意味で、やはりMBA留学は、人生を変えたのだ。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら