MBA校で学ぶエリートの"勇敢すぎる"進路

ビジネススクールで最も尊敬される職業とは?

「出資対象を日本だけではなく、アジアへと広げたのは、東北や日本が抱える社会問題は、近い将来、アジアの国々も直面する可能性のある問題だからです。東北からいい解決法が生まれれば、ほかの国や地域の問題解決にも貢献できると考えています」

ワールド・イン・アジアの1周年フォーラムで話す山本さん

今年までに、9団体への投資を決定し、仕事は山積みだ。

たとえば、震災によって経済的、精神的に影響を受けた子どもたちを主な対象に、オンラインによる遠隔教育を提供する「NPO法人アスイク」への投資。このNPOは、教育系ベンチャー企業との提携により、遠隔教育教材を提供。利用者の家庭を直接フォローするインストラクターも各地域に育成している。

「株式会社ファミリア」への投資も決定した。 同社は、障害者を雇用する食品加工施設を運営。さらには、被災者を雇用する農園付きレストランを津波被害地域に開設している。

投資先、WiAスタッフの方々と

震災で仕事を失った在日フィリピン人を支援する「SEELS株式会社」。この会社は、福島や仙台などで、フィリピン人を英語講師として養成し、英会話教室を開校した。子どもたち、障害者、エスニックマイノリティなど、ワールド・イン・アジアが支援するのは被災地の社会的弱者だ。

山本さんは、資金面、ビジネスモデルの構築、組織づくりを含め、こうした社会的企業やNPO法人に対して、さまざまな支援を行っている。

今、特に力を入れているのが、人材ネットワークの構築だ。各分野のプロフェッショナルが集い、社会起業家を支援するコミュニティの構築を目指している。

今後も、ボストン、東京、仙台を拠点に、社会起業家としての活動を行う予定だ。

「一度、真っさらなところから新しいビジョンを描くことから始めています。目の前の仕事をただこなすのではなく、『自分たちのやっていることが、本当に社会のニーズに応えているのか』をつねに問い続けることが大切だと思います。まだまだ精進が必要ですが、国境や組織、利害関係の壁を超えて、人と人を結び付け、ソーシャルインパクトを最大化できるような活動ができたらと思っています」

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