話をひと回り前の戌年、2006年に戻します。当時は、まだグッチーポストやこの連載はありませんでしたが、すでに私は個人のブログやすでに連載をもらっていた「アエラ」で「アメリカ経済は、これはまずいぞ」、と警告を発していました。
「金融機関の一つや二つは吹っ飛ぶ、それこそ株式市場の大暴落が来るぞ」、と書いていたところ、リーマン・ブラザーズは本当につぶれてしまい、在籍していたモルガン・スタンレーも倒産寸前で、株価は1ドルまでたたき売られ、私自身、まじで、路頭に迷うかと思ったほどです。多くの友人が行方不明になりました。これがまさに「大暴落」。
しかし、繰り返しますが、今はシャンパーニュが夜な夜な飲まれているわけです。こんな状況で経済が悪いはずはないではありませんか。
アメリカ経済はこれからも成長する
ということで、いつも申し上げるように、アメリカは若年労働人口がどんどん増え続けているので、基本的に経済成長が続かないはずがないんです。実は2000年にはこの若年労働人口が一時的に減少に転じており、私としては2000年にああいう「レバレッジマーケット」の崩壊がなくても、アメリカのバブルははじけたんじゃないか、と今でも考えています。それに関するデータもたくさん揃ってきたので(ビッグデータの充実のおかげですごい数字が集まるようになりました)、そのうちちゃんと論文にしますけど、おそらく間違いないです。
その意味で、アメリカの経済成長は実は鉄板で、株価が下がったとしてもそれは一時的。あくまでも調整の範囲でありまして、長い目でみればこれはこれで良い調整になったのではないか、ともいえるわけですね。最近買った方には申し訳ないですが、こちらは何せ、S&Pで言うと600ドルなんてレベルから買っているわけで(「ウィンドウズ95」が出たころはこれくらいだったのです)、「下がった」、といってもさほどのレベルじゃない。プロの相場関係者なら、この環境下ですから、株価に関しては「もっと下がってくれないかな」、なんてマジで思っているはずです(ほんとにスミマセン)。
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