2018年が始まって3週間、株価は元気なようだ。為替が円高気味なのは気になるが、当面大きな心配はなさそうなので(そういう時こそがヤバイという経験則はあるとしても)、今回は、少し未来のことを考えてみたい。
仮想通貨は「本物」だが、ビットコインの価格は?
2017年はビットコインが話題になった年だった。1年を通じて、「個人の資産形成法について」といった地味なテーマのセミナーでお邪魔しても、一番良く聞かれた質問は、「ビットコインについてどう思いますか?」だった。折り良く、最新の「週刊東洋経済(1月27日号)」の特集は「ビットコイン天国と地獄」である。26日は仮想通貨取引所のコインチェックにおいて、仮想通貨NEMが不正に引き出されるという事件も起きた。
いわゆる仮想通貨を支えるブロック・チェーンの技術は「本物」(=本格的に有用)であり、今後、応用の拡大が期待される。たいてい、どの論者もここまでの意見は同じだ。
しかし、ビットコインのその時々の相場の高低については、一流の学者でも、ほとんど答えることが出来ずに言葉を濁すのが常だ。筆者の認識も、残念ながら、そこから大きくはみ出るものではないが、少し考えてみよう。
今のところ、新しい仮想通貨が生まれる場合に、たいていの場合にビットコインとは交換性を持つ。当面の間ビットコインは仮想通貨世界の基軸通貨、あるいは金のような役割を果たすのではないだろうか。イメージは「USドル」よりも「金」ないし「金貨」に近いかも知れない。それ自体で決済が出来るが、別の通貨への交換性を持つ。
だとすると、そこそこの相場(これがいくらなのかわからないのが悩みの種なのだが)は、将来かなりの期間維持されるのではないかと考えている。仮想通貨全体の有用性と可能性を考えると、価格は現在よりも高くていいのかも知れないと直感的には思うが、どのくらいの価格が適当なのかを根拠を持って説明することが難しい。
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