目標倒れに終わる人は「設定」を間違えている 現実的で達成・測定可能な数字にしてみよう
●例1のよい目標設定の場合、具体的な数字が明確なので、これで目標が達成できたか、できなかったのかは、誰でも測定をすることが可能です。
達成が難しい目標では、やる気が失せてしまう
③Achievable(達成可能な)
達成ができる目標かどうかです。達成が難しい目標では、やる気が失せてしまいます。
●例1のダメな目標設定の場合、目標自体が曖昧なため、昨年よりも訪問件数が増えれば、目標が達成されたということができますが、このような曖昧な目標設定では、会社に認めてもらえません。前述のように、昨年が「月に100件」でしたら、今年は、「月に120件」で1.2倍と数字に表すことになります。
ですが、問題なのはこの「月に120件」が達成できる数字かどうかなのです。月に20日稼働で、1日6件の訪問です。1件あたり、商談時間が15分と短い「御用聞き」のような営業スタイルであれば可能な数字ですが、私が営業マン時代に経験していた提案企画営業では、1回の商談が1時間はかかりますし、社内準備も多いため、現実的には難しい数字となります。
●例1のよい目標設定の場合は、Realistic(現実的な)とも関連してきますが、「半期(6ヶ月)の売上げ目標3000万円」というのは、達成可能かどうかということです。
会社にもよりますが、上層部から部に売上予算が割り振られ、それを課ごとに分け、個人に割り振られるということがあります。昨年の実績が、「半期で売上げ1000万円」だった場合、今年は、新しく成約した案件が増えていなければ、「半期で売上げ3000万円」という目標数字自体に無理があると言えます。この場合は、再度、上司と話し合いをする必要があります。
私は、電子部品の商社時代、半期で数億円売上げていた仕入れ先との契約が終わることが確実だったにもかかわらず、部の予算が足りないからと、予算を組まれてしまい、大変なことになった経験があります。最初から達成が難しい数字の場合は、自分自身の士気にも影響してきますので、しっかり上司と話し合いましょう。