中国のジョブズ、北京小米CEO雷軍氏の素顔 広告費ゼロでも700万台販売!スマホの新勝ち組の秘密
9月5日、北京で行われた小米の製品発表会会場は熱気に包まれていた。舞台には、アップルの創始者スティーブ・ジョブスを彷彿とさせるTシャツにジーンズの人物が現れた。北京小米科技の創始者にして会長兼CEO、中国のジョブスと呼ばれる雷軍氏だ。
雷軍氏は第3世代「小米」機を高く掲げた。1999元という低価格戦略で、サムスンの新機種GALAXY Note3とiPhone5Sを真っ向から迎え撃つ構えだ。同時に2999元の47インチ小米スマートテレビも発表し、スマートテレビ市場に打って出ようとしていた。
予想より早く、シェアでHTCを追い抜く
発表会終了後、会場の外には雷軍氏にサインを求める1000人ものファンがひしめいていた。小米ファンは自らを「米粉」(もともとビーフンの意味だが、ここでは小米ファンを指す。粉は粉絲(フェンスー)の略でファンの意)と称し、雷軍氏を「米神」と呼んで崇拝する。「米粉」会員数は登録しているだけで881万人。これが、小米が中国大陸で巻き起こした旋風だ。そしてこの旋風は世界へと広がりつつある。
小米は創業からわずか3年。1年で1機種しか発売せず、しかも中国大陸市場でしか販売していないにもかかわらず急成長し、第一線のスマートフォンブランドに迫る勢いだ。昨年の販売台数は719万台。これはHTCの中国大陸販売台数の倍以上に当たる。今年上半期の販売台数は703万台に達し、今年第2四半期の中国市場シェアでは、アップルまで一気に抜き去った。