中国のジョブズ、北京小米CEO雷軍氏の素顔 広告費ゼロでも700万台販売!スマホの新勝ち組の秘密

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小米旋風の勢いは止められない。雷軍氏は年間販売目標を1500万台から2000万台に引き上げ、さらには低価格端末「紅米」も市場に投入した。今年、「小米」機の年間販売台数は3000万台に達すると予測する市場アナリストもいる。

市場調査機関ABIリサーチによると、今年第2四半期、「小米」機の世界シェアは1.65%に達し、世界で12位につけた。小米よりも上位のHTCはシェア2.89%。小米が目標通り2000万台を達成し、さらにHTCの醜聞の影響や9月に新機種を出していないことを加味すると、小米は予想より早く今年下半期にHTCを抜き、順位が逆転する可能性もある。

短期間で中国を席巻し、中国大陸での販売台数がアップルやHTCを超えた小米。小米にはいったいどんな魅力があるのだろうか。3年で企業価値100億ドル達成という快挙をどうやって成し遂げたのか?

広告には一銭もかけず、800万のファン獲得

雷軍氏は、キャラクター起用や広告など、マーケティングに大金をかけるという常識を打ち破った。小米は独自の戦略を取っている。同社の財務諸表には広告費という支出項目がない。小米は広告に金をかけないのだ。

小米急成長のカギは、膨大な数の「米粉」にある。雷軍氏は創業当初からこの路線で行くことを決めていた。見習ったのは、民衆を抱擁した毛沢東だ。雷軍氏は、「ファンが作る携帯電話」を目指した。携帯電話機能についてファンに意見を求め、毎週1回アップデートして改善、成果を反映した。

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