衝撃!サルの脳に「直接情報を注入」した結果

将来的には脳に損傷を負った人の助けにも

米ロチェスター大学の2人の神経科学者が、サルの脳の運動前野に直接情報を送る実験に成功したとする論文を発表した(イラスト:Christoph Hitz/The New York Times)

車を運転していて交差点に入るとき、信号が赤に変わるのが見えたらあなたはブレーキを踏むだろう(そうしなければならない)。この行動は、あなたの頭の中で起きている一連の活動のおかげだ。

あなたの目が脳の後方にある視覚中枢に信号を伝達する。それらの信号は処理されると、経路をたどって運動前野という脳が運動の計画を立てる部位へと送られる。

サルの運動前野に直接情報を送信

ここで想像してみてほしい。この経路を近道して、運動前野に直接情報を「注入」できる装置を脳に埋め込んだとしたら──。

映画『マトリックス』のワンシーンのように思えるかもしれない。しかし、ロチェスター大学の2人の神経科学者が、サルの運動前野に直接情報を送る実験に成功したとする論文を学術誌『ニューロン』で発表した。

研究は2頭のサルでのみ行われた予備的なものだが、研究が進めば脳卒中を起こした人の脳に応用できると研究者らは考えている。

「損傷を負った脳の部位を迂回して、運動前野に刺激を送ることが可能になるかもしれない」と、研究の共同執筆者ケビン・マズレクは言う。「コミュニケーションができなくなった脳の部位に橋をかける方法の1つになり得る」

次ページ実験結果が示すのは
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ブックス・レビュー
  • 不妊治療のリアル
  • 就職四季報プラスワン
  • 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
第2、第3のSMFGを育てたい<br>三井住友FG社長インタビュー

4月に就任した太田純社長に、厳しい環境下での新たな戦略を聞く。中長期的な1つの方向性として、新興国で現地の金融機関を核にした総合金融グループ、つまり第2、第3のSMFGをつくり、一流に育てたいという展望が語られた。