2020年東京オリンピック・パラリンピックの開幕まで、いよいよ1000日を切った。
その東京オリンピック・パラリンピックで、メダル獲得が有力視されている競技の1つが「卓球」だ。14歳でワールドツアー史上最年少優勝を果たした張本智和選手、15歳でオリンピック最年少メダリストとなった伊藤美誠選手の2人の若手選手は、日本のみならず世界に衝撃を与えた。
2017年の世界卓球選手権での水谷隼選手と張本選手の新旧エース対決も記憶に新しいところだ。エース級の活躍と若手の台頭。2020年に向けて順調に強化を進める卓球界には注目が集まっている。
2018年秋、更なる高みを目指して次のステージに突入する。卓球のプロリーグ「Tプレミアリーグ(以下Tリーグ)」が開幕するのだ。2017年11月末に参入チームの公募が終了し、選考を経て2018年1月にリーグ入りする男女各4チームが決定する予定だ。
卓球は老若男女が楽しめるスポーツ?
卓球のラケットを握り、卓球のボールを打ったことがある人は多いだろう。公共の体育館、学校の体育館には必ず卓球台があるし、旅先で楽しむ「温泉卓球」はもはや固有名詞だ。また、卓球界の象徴である福原愛選手が幼少期から練習に励む姿をテレビを通じて多くの人が見ている一方で、公共の体育館では、70代、80代のお年寄りも卓球に興じている。老若男女誰もが気軽に楽しめるスポーツ。それが卓球の一般的なイメージだ。果たして、そのイメージは本当なのか?
スポーツ・ライフ・データ2016および青少年スポーツ・ライフ・データ2015(笹川スポーツ財団)によると、過去1年間に1回以上卓球をした人(以下、「卓球人口」という)は全国で663万人。全人口のうち、約20人に1人は楽しんでいることになる。
そのうち18歳以上は457万人いるが、性別でみると、男性は239万人、女性は218万人。 女性のほうが人数は少ないが、女性における実施率の高さにより、卓球人口はサッカー人口をも上回っている。年代別にみるとどうだろう。18~30歳代の若い世代の比率が44%を占めており、加えて、高齢者からも人気だ。60代、70代以上でも、オリンピックの競技のなかで4位にランクインしている。「老若男女誰もが気軽に楽しめるスポーツ」。データからも、まさにイメージどおりの結果だ。
世帯収入は、国民全体と比較して200万円未満の割合が低く(卓球人口5%、国民全体20%)、400万円以上800万未満の比率が高い(卓球人口48%、国民全体34%)。職業や収入の観点からは、卓球人口は、「比較的就業状況が安定している中間層」といえそうだ 。
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