中高生には「部活」とは違う選択肢が必要だ ドイツ型「市民クラブ」は日本で成立するか
日本の多くの中高生が、青春時代を費やす部活動。読者の多くも、学生時代は部活動(部活)にいそしんでいたことだろう。2013年の「運動部活動の在り方に関する調査研究協力者会議」の発表によると、中学校では約65%、高校では約42%の生徒が部活に参加している。
新中学校学習指導要領、新高等学校学習指導要領では、部活は「スポーツや文化及び科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養等に資するものであり、学校教育の一環」と位置づけられている。
どうやら部活は、教育上、大きな役割を果たしていると認識されているようだ。
「村ルール」がまかり通ってしまう空間
最近では、部活の問題点が取りざたされることも増えている。ところが、「部活をどうすべきか」ばかり議論され、「気軽に参加できる部活以外の課外活動の場」については、あまり触れられていない。
基本的に部活は学校単位の活動であり、生徒が決められるのは、「部活に所属するか否か」「どの部活に参加するか」くらいのもので、活動頻度や、どの指導者の下で学ぶかなどは、基本的には決められない。加入を義務としている学校では、「参加の自由」すらない。
さらに部活内では、先輩を頂点とした閉鎖的なコミュニティが出来上がる。その結果、雑用は後輩の仕事となり、正当な理由がない欠席はいっさい認められず、髪型を強制されるなど、「村ルール」がまかり通ってしまう。そこで生まれた妙な連帯感が、いじめや体罰などの一因になる。
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