ビットコインの本質とは、いったい何なのか 仕組みを知らずして何も語ることはできない

✎ 1〜 ✎ 39 ✎ 40 ✎ 41 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

中島:そういうハッシュ値になるようなナンス値を探すことが、すなわちPoWです。ナンス値はあまり意味がない数字ですが、それを変えることによってハッシュ値が変わるということを覚えておいてください。

ナンスにいろいろな数字を入れてみて、ゼロが10個以上とか並んだハッシュ値を求めるためには、コンピュータでいろいろな数値を入れてみて、ハッシュ値を総当たりで求めるしかないのです。PoWを行うためには24時間365日、膨大なコンピュータを回し続けて、10分に1回、ハッシュ値の先頭にゼロが10個以上とか並ぶようなナンス値を探すわけです。

木本:それはマイニングの話であり……。

中島:マイニングであり、PoWでもある。PoWをやった人間に報酬をあげますという仕組みがマイニングです。

木本:マイニングはよく採掘と訳されますが、イメージとしては金を掘ったりダイヤモンドを掘ったりのイメージが湧きますが、マイニングは、コンピュータが勝負をしているんですか?

中島:世界中のコンピュータが同時に計算をして、最初に正解を見つけた人にチャリンと新しいビットコインが発行される仕組みになっています。

木本:答えを見つけるとビットコインがゲットできると。それは僕のパソコンではできないんですか?

1番の人にだけ報酬が支払われる

中島:今はできませんね、非常に計算の難易度が上がっているので。あとで説明しますが、新しくビットコインが発行される仕組みはマイニングしかありません。複雑な計算をして、正解が出たときにしか増えません。それは承認レースなので、第1位の人にしか報酬が出ません。世界で競っていますが、世界で1位の人にだけビットコインが発行され、2番以下はダメ。

木本:そのために大規模なコンピュータを回して、10分に1回、1位の人だけが、ビットコインが与えられる。正解した人に「おめでとうございます」とされているのがマイニング。計算していても、ビットコインをまったく獲得できない可能性もあるんですか。

次ページマイニングは2番じゃダメ
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事