木本:それは何のためでしょう。
中島:それがリバタリアンの発想で、真ん中のサーバーに管理されるのがいやだという発想。だからみんなが平等にデータを送り合って、取引をし合うという仕組みにしましょうというのが、そもそもの発想です。
木本:一部の偉い人たちに管理されないように、平等にやりましょうというのがP2Pネットワークだと。これだけ聞いても、僕らからすると、志ある、すばらしいとそこも思って食いついてしまうんです。権力が介入しないんだというね。
ブロックチェーンはなぜ安全なのか
中島:もう1つ、ここが肝心なんですが、「ブロックチェーン」という技術が使われていて、それがビットコインの安全性を確保する仕組みになっています。これは、一種の帳簿であり、ブロックの中に取引データの束を入れて、1個ずつ確定させて、時系列にチェーンのようにつないでいきます。
木本:ブロックを鎖のようにつなげていくからブロックチェーン。一つひとつのブロックに何かが記録されていくんですか。
中島:1つのブロックに10分間分の取引データが入っています。10分に1回、取引を確定させていく仕組みなんです。
木本:誰かのところでじっとしているビットコインは10分間何も記録されないけれど、僕が中島先生に渡したら、それが記録されると。
中島:はい、そういう取引が10分で約4000件の束になって、10分間でガチッと固められて、また10分経ったら同じことを繰り返します。それがどんどんとつながっていくのですが、前のブロックのデータの圧縮値を次のブロックで使うので、あるブロックのデータを書き換えると、その後のブロックをすべて変えていかなければいけなくなるので、事実上、偽造や変造ができません。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら