世界で増える「日本ファン」。日本大好きアメリカ人エコノミストが"アメリカ外し"の無秩序な世界でも日本が"意外に繁栄できる"と考える訳

経営者が若返った工場に起きた変化
ーーデジタル投資含めて、日本企業による投資の効率性は低いという話が出ましたが、経営陣が若返ればセンスは鋭くなりますか?
カッツ:中小企業に関する調査では、CEOなど経営陣の年齢水準は下がっていない。日本経済の大部分は中小企業が締めているが、CEOの年齢が高ければ高いほど、会社が古ければ古いほど、生産性の伸びは低くなる傾向にある。
例を挙げよう。ある金属加工会社で後継者問題が発生した。子がなかった社長は、43歳の工場長に継がせたたところ、数年のうちに売り上げを3、4倍に増やして、利益も4倍に増やした。
この会社を買収したプライベート・エクイティ(PE)曰く、68歳の元社長は「投資して失敗したら社員が路頭に迷う」と考えていたそうだが、43歳の新社長は「投資しなかったら競合に出し抜かれて社員が路頭に迷う」と考えていたそうだ。年齢だけでは語れないが、2人にはそうした違いがあった。
超高齢社会において、若い経営者をどこで見つけるのか?もちろん、社内から若手を引き上げるケースもあるが、それだけでは足りない。移民や外国人マネージャーの存在も必要だ。
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