
──この本はどんな本で、どのように生まれたのでしょうか。
鬱の闘病記でもなければ鬱防止のための本でもない、ビジネス書だ。鬱になった人向けのケア本はすでにあり、僕も何冊も読んで救われた。ところが、復職した場合にどう生きるか、どう働くかを論じた本がない。自分はたまたまそれを書ける立場にいると思った。
「弱さ考」は、「強がり考」とも言い換えられる。現代社会において一流のビジネスパーソンとして評価されるには、どこかで強がらないといけない。成長意欲にあふれ、やりたいことが山ほどあって、あらゆる変化を歓迎する、みたいに。でも多くの人はなかなかそうなれない。本書では、「演技」しながら生きざるをえないビジネスパーソンの強がりについて考えた。
僕がまさにそうだった。強さを演じているつもりが本気になって、その本気がいつしか人格になり、ついには鬱になってしまった。そんな自分自身を見つめ直してできたのがこの本だ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら