半沢直樹もたまげる、究極の「出向先」 大手70社が出資・賛助する、"追い出し部屋"の正体

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パソナ側の人材ブリッジバンクの説明と、松木さんやアルバックのケースで食い違うのは、「希望される方」「転職する意思がなくなった場合」の部分。もともと、出向を希望しておらず、転職する意思もなかったはずの人たちが、半ば強制的に送り込まれたことに端を発して、トラブルが発生しているのだ。

パソナグループの代表を務める南部靖之氏(撮影:尾形 文繁)

それ以上に引っかかるのが、前述したパソナの説明に出てきた「会員企業」の存在である。人材ブリッジバンクには富士電機グループやアルバック以外にも、利用企業がいるということになる。実は日本雇用創出機構のホームページには、「参画企業」として、株主と賛助会員である約70社の企業が紹介されている。いずれも名だたる大手ばかり。富士電機とアルバックの名前も記されている。

では、これらの企業で、人材ブリッジバンクが日常的に使われているのだろうか。場合によって、トラブルを招くようなビジネスにこれだけ多くの企業が参画したり、お墨付きを与えたりしているのか――。取材を進める過程で、そんな疑問が沸いてきた。

もちろん、パソナに聞いてみた。パソナの返事は「各会員企業様のご利用状況についての回答は控えさせていただきます」。それもそうだろう。客先の情報を、おいそれと明かせるはずもない。ならば直接聞くしかない。

東洋経済が株主・賛助会員企業70社に直接調査

東洋経済は、日本雇用創出機構のホームページに記載されている「参画企業」約70社のすべてに人材ブリッジバンクの利用状況と、その考え方についてアンケートを依頼した。一部は回答期限までに返答のない企業もあったが、調査対象の9割以上から回答を得られた。結果は、次ページの図表のとおりだ(一部、追記も入れています。東洋経済オンラインサイト上のみで公開)。

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