40歳の明暗を分ける“運”を管理せよ
ブラック人材もホワイト人材も、”運”に翻弄されすぎ?

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プレミアム人材に申し上げたいこと

ムーギー:僕は出世する人は2パターンあると思うのね。こいつはどう考えても運と社内政治で上に行ったなというパターンと、もうひとつは、数は少ないけれど金融でもコンサルでも、MBAでも、その中のトップ10%ぐらいの人材は、さすがに出世すべくしている。

どんなにつまらない小さな仕事をさせても期待以上のクオリティとスピードで、しかも、コンスタントにやってくれる。どんなときでもいい仕事をしてくれるという信頼感があるから、上司は「こいつに任せておけば、俺はもっと付加価値の高い仕事に専念できる」と思って、どんどん権限委譲していく。そうやって出世するタイプもいるんです。

それができるプレミア人材に申し上げたいのは、仕事に対して自分がオーバースペックになるようなキャリアを歩いていたらあかんということ。本来、自分ひとりでやったらもっとできるにもかかわらず、なまじ評価されるだけに居心地がよくなって、そこに安住しちゃって、潜在能力が開花せずに終わるというパターンを何人か見てきたな。

:組織の中で、ポストなり処遇なりが果たして降ってくるかどうかは、サイコロの目のようなものだから自分では変えられない。ただ、努力をしておくことによって、組織を出るという選択肢は作れるじゃないですか。それが結局40歳をどう迎えるかということにつながると思います。

僕の知り合いに、エンジニアのような理系の専門職ではなく、人事とか総務畑を歩いてきた事務屋の人で、40歳を過ぎて独立した人が何人かいますが、みんなそんな感じです。昔から、理系の専門職は独立できても、事務屋は転職できない代表みたいに言われていましたが、最近は事務屋でも独立する人が増えているんですよ。

そういう人たちの話を聞くと、必ずしも組織の中ですごく評価されていたわけではないけれど、自分で横のつながりとか会社間のネットワークを作ったりして、業界全体で、自分のやっている人事とか総務などの仕事がどこまで標準化できるかを試みているのです。

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