貧困で塾に通えない子を救うクーポンの正体 教育格差に切り込むクラウドファンディング

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イニシアチブの代表を務めるのは、「公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン(CFC)」代表理事の今井悠介さん。「チャンス・フォー・チルドレン」では、子どもの貧困や教育格差を解消するため、東北や関西を中心に学校外教育バウチャーを提供してきました。

今回、「スタディクーポン・イニシアチブ」立ち上げに至ったきっかけや今井さんの思いを、堀潤がインタビューしました。

子ども一人ひとりのニーズに合う多様な選択肢を

:よろしくお願いします。今日(2017年11月22日)の段階で、クラウドファンディングの最初の目標額1000万円はクリアしたと。これまでの手応えは?

今井:私自身、この問題を訴えかける際に社会からどういう反応があるのか気になっていたのですが、予想以上に大きな反響をいただいていて。世の中の期待を感じています。

:具体的には?

今井:自治体さんから「うちの自治体からもこういったことをやりたい」という声をいただいたりとか。塾の方々から「私も参画したい」という声をいただいたりとか。そして当事者の方々や、実際にこうした活動の対象になるような方々から「こういう活動が私の地域にあればいいのだけど」と事務局に訴える声も。この活動に対する期待やニーズを確認することができました。

:自治体の皆さんは、どうしてこうした支援が必要だと思われているのでしょうか?

今井:この活動のいいところは、子どもたちに選択肢を提供できることだと思っています。自治体単独で何かやっていくと子どもたち一人ひとりのサポートに合わせたことができないという実感をお持ちのようでした。「スタディクーポン」の仕組みを使えば「地域の子どもたち一人ひとりの可能性を伸ばせるのでは」という可能性を感じていただいたみたいで、積極的な声が寄せられています。実はこの後も自治体の方とのスカイプミーティングが入っています。

:自治体の方も画一的な支援策だとカバーしきれない現状があるということですか?

今井:特に「子どもの貧困問題」や「教育格差の問題」というのは、子どもたちの抱えている課題やニーズの幅が広い。みんなと一緒に塾に通って解決できる子もいれば、相談支援や定期的な訪問を通して相談に乗るということからしっかりサポートしていかなくてはいけない子どもたちまで、かなり幅広いニーズがあります。そうした一つひとつのニーズになかなか対応できていないというのは、自治体のみなさんが取り組みを進める中で感じてこられた部分だと思うんですね。「スタディクーポン」の仕組みを使えば、地域にいるさまざまな事業者やNPO、オンラインを使えば全国にいる事業者さんまでもが、この活動に参加してもらえるようなツールになっていると感じてもらえているのかなと。

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