「日本型教育」は世界で類を見ないほど平等だ

ドイツでは小学4年生の段階で将来を決める

ドイツの学生は進路を決めなければならない年齢が早く、大変です(写真: Kzenon / PIXTA)

教育は国家の根幹を成している。国の行く末は、教育にかかっているといっても過言ではない。だからこそ国は、教育をよりよくすべく試行錯誤する。日本も、脱「ゆとり教育」を試みたり、英語教育に注力したりと、模索を続けている。だがそれでも、「日本の教育は遅れている」と言われることが多い。こういった批判の枕詞は、「欧米と比較して」だ。

日本の教育は世界的に見ると「平等」

よくいわれる日本の教育の欠点として、「詰め込み型教育」「個性を伸ばせない」「偏差値主義」などが挙げられる。それに比べて、欧米は「のびのびと学べる」「個性を尊重する」「偏差値という概念がない」というわけだ。確かにそう考えると、日本の教育は、欧米からすれば「遅れている」ように見えるのかもしれない。だが、それは本当だろうか? 教育格差が大きいドイツの制度と比較すると、日本の教育は世界でも類を見ないほど「平等」であることがよくわかる。

ドイツの教育制度は独特で、日本との比較は単純にはできない。教育制度の決定権を州が握っているため、地域差も大きいからだ。だが、大まかな方向性について考えると、日本は「集団のレベルアップ」を目指すのに対し、ドイツは「実力・可能性がある子どもに高等教育を受けさせる」という、選別を前提とした教育を行っている。

ドイツでは、6歳になったら基礎学校(小学校)へ通う。多くの州で、基礎学校は4年制となっている。基礎学校を卒業したら、大きく分けて、基幹学校、実科学校、ギムナジウムの3つの進路に分かれることとなる。そのため、「3分岐型教育」と呼ばれる。あえて3つの学校を日本の教育制度に例えるなら、5年で卒業の基幹学校=義務教育修了、就職・職業訓練コース。6年で卒業の実科学校=中級修了、専門学校進学コース。8、9年で卒業するギムナジウム=上級終了、大学進学コースといったところだ。

次ページ進路を決める年齢が早すぎるという批判が…
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