就職活動には大きくわけてふたつの関門がある。ひとつが面接、もうひとつが「エントリーシート(ES)」だ。
就活では自己分析や業界・企業・職種研究を進めて準備する。そこで考えた志望動機や自分のプロフィールを記載して企業へ応募する。その応募用紙(画面)がエントリーシートだ。文面で選んでもらえなければ、面接に進めない。だから学生は悩む。印象的な内容にするために、留学する者、サークルを作る者、ボランティアをする者もいる。学生時代のリアルなエピソードを、エントリーシートに盛り込もうと躍起だ。
各社の個性が出るエントリーシートの課題
しかし、企業は、エントリーシートに課題を出す。求めるのはエピソードだけでなく、学生を楽にさせることはしない。難関な質問に遭遇して学生は驚く。その課題は、強く印象に刻まれ、記憶される。
では、どんな企業のエントリーシートの課題が印象にのこったのか、聞いてみた。紹介するデータは、HR総研が今年6月に楽天「みん就(みんなの就職活動日記)」と共同で行った、2018年卒業予定の就活生を対象にしたアンケート調査である。約2500人の就活生がひとり1票で、「エントリーシート(の課題)が印象に残った会社」を選んでもらった。同時にその理由も記載してもらっている。結果は文系学生、理系学生別に集計している。
上位の会社を紹介していこう。文系の1位は三井住友海上火災保険となった。理由は「たくさん書かされたから」(文系・中堅私立大)、「設問数が多かった。他社にはない切り口の質問だった」(文系・中堅私立大)と、書かねばならない量に驚いたようだ。
HR総研では、企業が出すエントリーシートの内容について調査しているが、2018年卒採用の三井住友海上火災保険の質問項目を見ると、下記のようになっている。
「専攻テーマ(100文字以内)」
「体育会での戦績(50文字以内)」
「部活動での戦績(50文字以内)」
「サークルでの戦績(50文字以内)」
「その他課外活動の特筆すべき成果(50文字以内)」
「あなただけの一芸(50文字以内)」
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