保険見直しは「保障額」の金額のみに注目せよ 詳細を見るとわからなくなってしまう

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すると、「入院時に貯蓄を取り崩す不安」や「加齢とともに高まる入院リスク」などを意識していたお客様も「2万5000円から10万円のおカネのために、保険に入るのではない」と容易に判断できるようになります。

「骨折時に5万円なんて……どうでもいいよね」と笑いながら話す人も出てきます。生命保険では、各種の給付金を受け取る「状況」や「おカネの使い道」の想像することから、さまざまな判断が難しくなるのだ、と痛感する瞬間です。

数年来、各種媒体で、繰り返し伝えていることですが、お客様が、保険金額だけで利用の是非を決めている好例としては「自動車保険」があります。事故で人を死に至らしめた場合の「賠償責任」の保障は、億単位のおカネがかかることもあるため「無制限」で加入し、中古車で買い替えても数十万円程度と思われる「車両保険」には加入しないのです。

預貯金でこなせるものは預貯金で

自動車保険の例に倣うと、生命保険でも単純に提案書等で提示されている金額のみチェックしたらいいことになります。大手のパッケージ商品にしても、検討すべき項目は、1000万円単位の金額に達することが多い一定期間の死亡保障と、300万円くらいの実費がかかることもある先進医療に対応している保障くらいに絞られるはずなのです。

この方法のポイントは、保険会社・商品分類やお客様の年齢・性別・職業等を問わないことです。「いくら(自分で)出せるか」という問題だからです。

たとえば、筆者は「がん保険」を検討中のお客様とお話しする際、提案書やパンフレットの「診断時」「抗がん剤治療」といった給付事由が記載された部分を、ノートなどで隠します。

そして、金額のみ確認してもらい、「100万円を保険会社経由で手にするには保険料がかかります。でも、自分の口座から出すとコストはほぼゼロです」と伝えます。すると「言われてみたらそうですね」と答える人が増えるのです。

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