「逆風でも選択肢はある!残ったお宝を探せ」
これは、ある有力情報誌の保険特集の「貯蓄型保険」を紹介するページの見出しです。春に出たビジネス誌の保険特集号で「お宝」という言葉が使われていたことも思い出しました。低金利下でもおカネが増える保険があると伝えたいのだと思います。
筆者は、現状、「お宝」どころか、貯蓄目的で検討に値する保険商品はないと認識しています。にもかかわらず、雑誌等で推奨品が紹介されるのは「『保険で貯蓄』は考えなくていい」と書いてしまうと、話が終わってしまうからかもしれません。
実際、筆者は、数年来「おすすめ保険ランキング」といった企画にかかわっている複数の媒体の記者や編集者から、「正直、貯蓄性が高い保険はないと思っていますが、『イチオシ』を知りたがる読者の存在も無視できません」と回答されたことがあるのです。
このたぐいの企画や記事から学ぶものがあるとしたら「捨ててもよい情報の見分け方」かもしれません。以下、ポイントを3つ挙げておきます。
「使い道」に応じた金融商品が提示されているか
まず第1のポイントは、おカネの「使い道」に応じた金融商品が提示されているか。進学資金準備には「学資保険」が、老後資金作りには「個人年金保険」がふさわしい、といった考え方で、おカネの使途別に商品が紹介されている記事などはチェックする価値がありません。
子どもが生まれた時点から17~18年後に照準を定めて、最も有利におカネを増やせる方法を誰が知っているだろうか、などと想像してみるといいでしょう。
進学時、老後などに限らず、何かしら資金需要が発生する時期から逆算した積立・運用期間に応じた最適の方法があるのなら、誰もおカネの苦労などしないはずです。
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