学資保険がダメならどう貯金すればいいのか 「子供の教育費だけを貯金する」のは間違い

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「学資保険で子供の教育費を貯めない」とすれば、何でおカネを貯めればいいのか?別の方法がある(写真:Ushico / PIXTA)

前回の記事「学資保険で子供の教育費を貯めてはいけない」では、読者の皆様から大きな反響を頂戴しました。同時に「学資保険がダメなら、では、どうすればよいのか?」というご質問を頂戴いたしました。ありがとうございます。早速、お答えしたいと思います。

お答えに当たっては、先日、筆者が受けた相談が参考になると思いますので、ケーススタディとしてご紹介しながら進めます。もちろん、相談者の方は、快く了承してくださいました(お名前は仮名にしてあります)。

利回り0.63%、266万が300万になる学資保険は得?

大垣雅人さん(40歳)の長男慶太くん(6歳)は、来年4月に小学校に入学します。慶太くんが生まれたのは2010年で、すぐに学資保険に入りました。この保険は、高校の時に一時金として50万円、大学入学時に100万円、2年生、3年生、4年生にそれぞれ50万円の合計300万円が支払われるものです。毎月の保険料は1万2320円で、保険料支払期間は18歳まで、あと12年間。保険料の支払総額は266万1120円です。返戻率は約113%になります。

ご相談は、「年の利回りを計算したら、約0.63%であった。貯蓄性が特に優れていると思えないので解約しようと思うのだが、どうか?」というものでした。ちなみに、大垣家では、2013年に長女の亜弥ちゃんが生まれ、同じ学資保険に加入しました。こちらの保険料は、月1万3030円で、返戻率は、約106.6%で年利回りは0.34%でした。

もちろん、現在のメガバンク等の定期預金金利0.01%と比べれば悪くはないのですが、大垣さんのご心配は、「今後10年間、この利回りに甘んじて、これを持ち続けてよいのか」ということです。ご心配はごもっともで、仮に世の中の金利が上昇したとしても、大垣さんの持っているこの学資保険の利回りが上がることはありません。

さて、どうすればよいのでしょうか。

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