気の早い向きは「トランプ相場」などと呼んでいるが、トランプ氏の米国大統領選挙当選以来、為替レートが円安に振れ、日米の株価が上昇した。投資家の中には、「一息ついたな」という気分の方が少なくないのではないか。
一方、筆者を含めてだが、マーケットを評する人々は、(1)ヒラリー当選を予想、(2)トランプが当選すると(保護主義の懸念などで)経済が混乱し円高になると予想、という二つの意見に賭けていた人が多く、唇が寒い思いをしている人が少なくないはずだ。
筆者は、たまたま前回の本連載がトランプ当選の直後だったので、「株式は『買い場』ではないか」という趣旨の原稿を書いて、荒れた唇にリップクリームを塗ることができたような気分でいるが、事前の予想方向が(1)と(2)であった事実は変わらない。
読者におかれては、「俺は、前から、トランプ当選と、株高・ドル高を予想していた」という立派な論客様がいらっしゃった場合には、大いに褒めてあげて欲しいが、今回、最も心に留めるべき教訓は、「いつものことだけど、専門家って、アテにならないな!」ということであるべきだ。
「いいミ・レイ」!?「年金の日」の苦しい語呂合わせ
さて、11月30日(水曜日)が「年金の日」であったことをご存知だった読者はどれだけいるだろうか。
筆者は知らなかった。
厚労省は、「1130」を「いいみらい」と読む語呂合わせで、この日を年金の日と決めたようだ。「ミ・レイ」を「ミ・レー」、「ミ・レェー」、…、「ミ・ライ」と読んでいったのかも知れないが、「エビフリャァー」は当然「海老フライ」のことだ、と感じるような言語的寛容性がないと共感できない「脱力系以下」の語呂合わせではないか。
個人的には、桐谷美玲さんの記念日にでもするといいのではないかと思う訳なのだが、トランプ相場で精神的余裕ができたところで、年金の未来を考えておくことは悪くあるまい。
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