学資保険がダメならどう貯金すればいいのか 「子供の教育費だけを貯金する」のは間違い
払い済みにした学資保険の代わりに、貯蓄450万円のうち、200万円で「個人向け国債変動10年」を買うことにしました。
「変動金利型10年国債」の「3つの長所」とは?
「個人向け国債」とは、政府による買い取り保障がついた個人向けに限定して販売される国債です。
「変動10年」と、金利が固定されている「固定5年」「固定10年」の3種類ありますが、特におススメは、変動金利型10年満期の「変動10年」です。これは、満期までの10年で、その間、金利が半年ごとに見直される仕組みで(その時の10年固定利付国債の実勢金利×0.66)、最低金利0.05%が保証されています。
個人向け国債「変動10年」の長所は、①銀行や生命保険会社よりも安全な「信用リスク面の優位性」、②長期金利が上昇しても元本割れしないし利回りがある程度(10年国債利回りの66%)追随する「金利上昇リスクへの耐性」、③最低金利0.05%が銀行の定期預金(10年定期で0.015%など)よりも有利な現状における「利回りの有利性」の3点です。
先の学資保険をそのまま払い続けることとの優劣比較は微妙ですが、相談者の大垣さんが、金利上昇のリスクを重く見ておられることと、生命保険会社の信用リスクが気になること、さらに、1年経過するといつでも実質的に元本割れせずに換金できる流動性といった個人向け国債の長所を重視して、運用先を切り替えることにしました。
個人向け国債は、銀行、証券会社、ゆうちょ銀行などの金融機関で、最低購入価額1万円から買えますが、購入先はネット証券がおススメです。理由は、個人向け国債以外にあれこれ勧められる心配がないからで、これは案外重要なポイントです。
今買うと、10年後、大垣家ではちょうど大学入学の時に満期になります。つまり、200万円とすれば「入学時100 万円、その次の年にも100万円」と、国債を買うことで、慶太くんの大学入学時から毎年満期がくるようになります。亜弥ちゃんにも同じように「個人型国債変動10年」を買って行きます。
また、当面手を付けない貯蓄額の250万円では、内外の株式のインデックスファンドなどでリスクを取った運用をしてもいいでしょう。リスクを取った投資を行う場合、NISA(少額投資非課税制度)を使うことが有利なので、次回のコンサルティングの際に、リスクを取った投資の方法と、NISA口座の開設・利用法についてご説明しようと思っています。
なお、もしリスクを取って運用して、大きく儲かったり損したりした場合は、資産額の変化を基本公式に反映して必要貯蓄額を計算し直すとよいでしょう。
本当はおカネに色が着いているわけではないので、教育費に見合う部分もリスクを十分検討した上であれば、リスク資産で運用しても構わないのですが、相談者のご希望もあり、このケースでは必要な時期が決まっている教育費を安全第一で運用する形を取りました。
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