「終身医療保険」で老後も安心といえるのか

定番の疑問・質問について考えてみた

「終身医療保険」に入るのは、老後の安心が欲しいからだけれど…(写真:zon / PIXTA)

「60歳までに保険料を払ってしまう『終身医療保険』に入っておくと、やはり安心だと思っています」

ある労働組合が主催しているマネーセミナーに招かれた際、複数の女性からこのような意見を聞きました。

入院等のリスクが高まるのは老後であり、長期間入院するようなことになると、金銭面はもちろん、心理面での不安も大きいので、一生涯の保障がある医療保険で備えたい、というわけです。保険料を60歳までに払い込んでしまうことにするのは、老後の出費を抑えるためです。

「終身医療保険」の問題点とは?

この連載の一覧はこちら

同じような考えは、保険相談にいらっしゃる人たちからも、頻繁に聞くことなので、私見を述べることにします。結論から言うと、筆者は「終身医療保険」の利用には否定的です。ポイントは3つほどあります。

まず、老後になると長期入院するといった「状況設定」から離れて考えることが大切だと思います。「年金生活になった後、医療費などの出費がかさんだ場合、貯蓄を取り崩しながらの生活にどれくらい耐えられるだろうか……」――。こうした想像を膨らませていくと、冷静な判断が難しくなってしまうからです。

では、どのように考えればいいのでしょうか。1つご提案したいのが、医療保険から給付されるおカネの「額」だけを見ることです。

次ページ具体的な商品で、具体的な数字を見てみる
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 映画界のキーパーソンに直撃
  • 晩婚さんいらっしゃい!
  • 親という「業」
  • コロナ後を生き抜く
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
コロナ時代の勝者と敗者<br>不動産 熱狂の裏側

実体経済の悪化を尻目に、国内外から熱い視線が注がれる日本の不動産。業界の雰囲気とは対照的に、上場不動産会社の株価は軒並み軟調です。コロナ後の新常態で誰が笑い、誰が泣くのでしょうか。現場の最新情報を基に不動産市場の先行きを展望します。

東洋経済education×ICT