ニッポンの「展望台」、知られざる歴史の全貌 凌雲閣からスカイツリーまでを綴る蘊蓄100

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2017年現在、日本でもっとも高層なビル「あべのハルカス」(撮影:尾形文繁)

81. 2014年3 月に大阪・阿倍野区に誕生した「あべのハルカス」は2017年現在、日本でもっとも高層なビルである

82. その高さは300mあり日本で初めてスーパートール(300m以上の世界基準超高層ビル)の称号を手にした

83. このビルの外観デザインは米国の建築家シーザー・ペリが監修を務め、地上60階・地下5 階建て

84. 58~60階は「ハルカス300」という展望台になっており、一般客に有料で開放されている

85. この展望台へは2 階と地下1 階の北南角にあるエレベーター「ハルカスシャトル」でまず16階まで移動

86. 16階で入場券を購入し、分速360mで移動する「展望台エレベーター」に乗り換える仕組みになっている

87. ビルの最上階となる60階はフロア全体にガラスを配した「天上回廊」という名の屋内回廊がある

88. その床部分の高さは約288mで、日本の〈ビル〉に設けられた屋内展望台としては日本一の高さである

89. ハルカスの名は古語の〈晴るかす〉に由来し晴れやかな景色を楽しんでほしいという思いが込められている

電波塔としては世界一の高さ

屋内にある展望台として日本一の高さを誇る(撮影:吉野純治)

90. 高さ634m、現存する電波塔として〈世界一の高さ〉を誇るのが2012年5月に開業した「東京スカイツリー」

91. 2000年から誘致活動をはじめ東京タワーに代わる新しい電波塔&観光施設として東京・押上に建設された

92. その展望台は第一展望台〈天望デッキ〉と第二展望台〈天望回廊〉のふたつがありいずれも有料となる

93 . 「天望デッキ」は地上350mにあり、5mをこえる大型ガラスを360度に配置。約70㎞先まで見えるという

94. さらに100m上昇した地上450mの高さにあるのが「天望回廊」でチューブ型のガラス張り回廊となっている

95. 2017年現在、東京スカイツリーの天望回廊は〈屋内にある展望台〉として日本一の高さを誇る

96. 入場口から天望デッキ、天望回廊へとつながる専用エレベーターは「天望シャトル」と名づけられている

97. シャトル内には地元・墨田区出身のデザイナー高橋正実が制作した季節感あふれるパネルが設置されている

98. 展望台などに設置されている硬貨を投入すると景色を見ることができる望遠鏡を「観光望遠鏡」という

99. 観光望遠鏡のパイオニアは「ニコン」で、その製品は1950年代から高度経済成長期にかけ各地に設置された

100. ニコンが現在も販売する「30倍双眼観光望遠鏡」の場合、標準可視時間は100円1枚で約1分30秒である。

(文:寺田 薫/モノ・マガジン2017年10月2日号より転載)

参考文献・HP/「浅草十二階」(青土社)、「ニッポンのタワー」(朝日新聞出版)、「東京スカイツリー」(ソフトバンククリエイティブ)、全日本タワー協議会、浅草寺、ホテル・ニューオータニ、あべのハルカス、東京スカイツリー、ニコンほか
モノ・マガジン編集部

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『モノ・マガジン』はワールドフォトプレス社が発行するモノ情報誌。原則、隔週で発行している。公式サイトhttp://www.monomagazine.com/

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