異色TVゲームで学ぶプログラミングの神髄 あなたも誇り高き社畜になってみませんか

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上司がアドバイスしてくれます(写真:フライハイワークス提供)

このゲームのすばらしい部分は、丁寧に失敗を教えてくれる部分だ。プレーヤーには一見、役に立たないように見えるが、実は有能な上司がついている。上司たちはプレーヤーに仕事を丸投げするが、間違ったときには的確に何が間違っているかを教えてくれる。

もちろん、単純にプログラム上でおかしいこと、たとえば文字データに対してbump+をするなどしたときにはもちろん、それはできないと怒られる。

間違いを的確に指摘してくれる上司

これだけではなく、一見、正しくデータを出力できたように見えても、入力データが違えば失敗するようなプログラムをしたときにも、上司はちゃんと怒ってくれるのだ。

課題の解決に取り組みます(写真:フライハイワークス提供)

たとえば、これは入力されたデータをすべてそのまま出力するお題だが、10個のデータを出力するのに、inboxとoutboxを10個並べると怒られる。これだと入力されたデータが10個までなら正しく出力するが、11個以上だと出力が足りないからだ。そして次にはちゃんと11個以上のデータが入力されて、プログラムを直さずに実行すると、このようにわかりやすく失敗する。

プログラムでいちばん厄介なのが、この「一見、正しく動作するけど、実は条件次第で正しいデータも出力することもあれば、誤ったデータも出力してしまうこともあるバグを発見すること」だ。なまじ正しく動くことがあるために、なぜ出力結果がおかしいのかという原因を特定しにくいのだ。

このゲームではこうした間違いも、上司が目ざとく見つけて指摘してくれる。さらにすばらしいことに、次には必ず「同じプログラムだと確実に間違えるデータ」が入力されて、何をどうすると間違えるのかをプレーヤーが把握しやすいようにしてくれる。

実際のプログラム現場でも、「こんなすばらしい上司がいればなぁ」と思うプログラマーもいるだろう。このように何度も間違いを繰り返し、上司に叱責されながら徐々にプログラムを修正し、最終的に正しく出力できたときの爽快感は、何物にも代えがたい。

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