最初は支配人クラス24~25人から始め、最終的には40人ほどのメンバーで取り組み。今までの「ほめる」には「おだてる」のイメージがありましたが、セミナー後は“成果につながることをほめる”という意識に変わりました。スタッフの定着率も、会社が悪いからという理由で辞める人は確実に減少。スタッフの「内面」が重視され、金銭だけのつながりではない「ハートのつながり」が上司と部下の間に生まれてきたそうです。
取材当時から現在まで、従業員を大切にするという考えを貫き、「ほめ育」に出合って、さらにその信念が強固なものとなったのです。
その効果には女性週刊誌も注目
原さんは、この「ほめる」文化を世界に広げることで、日本も世界も幸せになることを願い、一般社団法人「ほめ育財団」を立ち上げました。「ほめ育」を通じて世界を輝かせたい、そして未来の子どもの教育に投資したい、と考えています。
活動の一環として、ほめる名刺「ほっめいし」を開発販売し、売り上げの一部を世界の子どもたちの教育に寄付するプロジェクトを始めました。「ほっめいし」は名刺サイズで、氏名や連絡先を記入できる面と、「すてきだね」「すごいね」「ありがとう」のチェックを入れて相手を褒める面を設けています。「さっと書くだけでコミュニケーションを円滑にします」と原さん。価格は100枚入りで1000円。1枚につき1円が子どもたちの教育に寄付される仕組みです。
また昨年2月から保育園でも、園児、先生、保護者を対象にした「ほめ育活動」を開始。「ほめ育認定園」の全国展開を推進中です。こうして、企業コンサルから保育にまで広がった「ほめ育」は、女性週刊誌の注目するところとなります。つい先日(7月5日)発売の『女性自身』で、家族に幸せを呼ぶ「ほめ育」として、8頁にわたり特集されました。家庭を持つ女性読者に、「ほっめいし」や「ほめシート」を使って、無理なく夫を褒め、子どもを褒めるメソッドが紹介されています。
原さんはまた、中国、インドそして米国ハーバード大学や、ザ・リッツ・カールトン ホテルでも「ほめ育セミナー」を開催中です。英語版『HoMeIKu』も出版して、「ほめる人材育成」を世界に発信しています。このムーブメントが世界に広がり、「オモテナシ」「モッタイナイ」に続いて「ホメイク」が世界共通語となればすばらしいと思いました。
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