悪質!ネットで広がる「新手の詐欺」の実態 アマゾンのニセ出品に、有料サイト架空請求
そもそもこうした被害に「解決」なんてありえない。
「住所も名前もわからない詐欺師との交渉が成り立つわけもなく、したがって解決の見込みなどまずない。うっかり相談してしまうと、成果もないのに、相談料や調査料などの名のもとにおカネをとられる二次被害に泣くハメになることも」
有名企業をかたる「偽メール詐欺」
KDDIなどの大手キャリアやDMMなどの有名動画サイト、さらには公的機関をかたる偽メール詐欺も横行しているという。
「内容は緊急速報、宅配便や郵便局の配達通知など。例えば“荷物を預かっています。問い合わせはコチラ”なんて書かれていると思わず信じてしまいそうですが、そこに記載されているURLをクリックしては絶対にダメ。偽サイト上で個人情報を入力させられたり、最悪の場合はウイルス感染させられて、スマホやパソコン上から銀行口座へ振り込める『インターネットバンキング』伝いにおカネを盗まれることもあります。記載されているURLではなく、企業本体のホームページからアクセスしてみることをおすすめします」
ネット弱者を狙い撃ちするかのように昨年から目立って増えているのが、パソコンなどの「サポート詐欺」。
「パソコンを使っていると突然、ビーッと警告音が鳴って、“ウインドウズセキュリティーシステムによって壊れていることがわかりました”というような画面が表示されます。そして、そこにサポートセンターの電話番号が出てきます」
つながる先はもちろん、偽のサポートセンターだ。
「もっともらしくパソコンを遠隔操作し、年数万円ほどのサポート料金を請求されます。その過程で個人情報が相手に渡るリスクも……」
ネット通販で買い物をして、代金を入金したのに商品が届かない類の「ショッピング詐欺」も手口が巧妙化。今年4月以降、多発中なのが大手ネット通販『Amazon』での詐欺だ。
「Amazonには、Amazon本体が売っているものと、『マーケットプレイス』と呼ばれる第三者の企業や個人が出店しているものと2種類あるんです。危ないのは後者。詐欺師に企業や個人のアカウントが乗っ取られ、偽の出品がなされるのです。入金される銀行口座だけを詐欺師が用意したものに変更し、おカネを盗み取ります」