「飛び級レベルの国語力」を身につけるヒント

読書好きなのに国語の点が伸びない子の盲点

算数や理科・社会といった科目は、普段、学校や家庭でも机の上で勉強します。さらに、小学校4年生なら小学校4年生の学習を、小学校6年生なら6年生の学習をします。中学受験では、学校より先取りしていますから、小4で小6の内容や、一部中学の内容を学んでいますが、基本的に進学塾で組まれたカリキュラム、つまり小4生は小4のカリキュラムを小5生は小5のカリキュラムを学習しますね。そういう意味では当該学年の学習をするわけです。しかし、国語は異なるのです。「国語も小4のカリキュラムに基づいて勉強しているではないか」と思われるかもしれませんが、実態は異なります。

いつでもどこでも学ぶことができる

国語は机の上でなければ勉強できないものではありません。つまり、「読書」という形で、いつでもどこでも学ぶことができるのです。それが国語力へと通じています。読む本のレベルや内容によって、すでに小学校低学年の段階で、中学レベルの読書をしている子もたくさんいます。このような読書は特に学校から指定されて行っているものではなく、自分の読みたい本、好きな本を“勝手に”読めばいいのですから、学校の教科書や国語の問題集に対峙する時とはモチベーションのレベルがまったく違います。

このような積み重ねによって、日常生活で習慣化された読書が、その学年のレベルを超えた水準になるという「飛び級」を可能にしていくのです。たとえば小学生でありながら、中学以上の内容を読んでいたりすることで、語彙力も読解力も飛び級のように飛躍していくのです。こうなると模擬試験や中学入試問題などで、長文が出されても、1冊の本に比べれば大した量ではありませんし、活字というものに抵抗感がないため、心理的圧迫も受けずに国語の問題に取り組むことができます。

しかし、ただ読書をしてきたというのでは、国語力に結びつかないのです。このことはあまり知られていません。まさに岩田さんのご質問はこの点ですね。では、この点についてお話ししましょう。

これまで国語で高得点を取る子の母親にヒアリングしたところ、100%とまではいわないものの、小さい時から共通していることがありました。それは、「読み聞かせ」→「図書館通い」という構図があることです。本に親しむかどうかは、本人がもともと持っている特性もあるかもしれませんが、家庭における小さい時からの環境によって大きく左右しているようなのです。

しかし、ここでこのような疑問が出てきます。それは、岩田さんのように「うちも小さい時に読み聞かせをやっていたし、子どもも本を読んでいたけども、国語はまったくできない」「別に、小さい時に読み聞かせをしていないけども、国語はできるし、有名私立中学に合格した」というものです。

確かにそれもあるでしょう。世の中に「こうすれば100%実現しますよ」ということはありえない以上、さまざまなケースは当然あります。しかし、ある一定の傾向というものがあることも事実です。次の内容は、私がこれまで直接指導してきた生徒、東大生へのヒアリング調査、全国で主催しているママカフェというママさん対象の勉強会によってわかってきた内容に基づくものです。

一般に読書をする子どもに2つのパターンがあります。

1つは、読書の種類が、物語系だけで終わるケースです。もう1つは、小説・物語から、徐々に説明文や論説文へ波及していくパターンです。

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